2750年に韓国消滅予測も……少子高齢化が加速する韓国の教育現場「近い将来、1クラス10人に」
#韓国 #東アジアニュース
日本でも少子高齢化の問題点が声高に指摘されているが、さらに深刻な問題を抱えている国がある。ほかでもない、お隣・韓国だ。
10月25日に韓国企画財政部と教育部(「部」は日本の「省」に相当)が明らかにしたところによると、9月末時点で小中高の生徒数は588万2,790人となっている。内訳を見ると、小学生267万2,843人、中学生145万7,490人、高校生175万2,457人。生徒数は前年の608万8,827人と比べると、大幅に減少しており、毎年約20万人のペースで減り続けているという。年度別に見ても、確かに生徒数は見事なまでに右肩下がりということがわかる。1980年の約983万人をピークに、90年は約943万人、2000年は約795万人、10年は723万人と、急激に減少しているのだ。
専門家は、「今後もこの傾向が続くと、教育市場をはじめとする韓国社会全体が変化を求められる。10年後には1クラスに生徒10人、教師1人という状況になるかもしれません」などと分析している。
また、最近では、生徒数より教員数が多い学校も増えているという。その数は、小学校48校、中学校35校、高校4校と計87校に上る。生徒数が100人以下の小学校は、全体の3割(6,232校中2,067校)を超えた。
韓国の教育現場が危機的状況に立たされているのは、周知の通り、少子化が進んでいるからだ。そもそも韓国では、19年に“人口絶壁”に直面するという指摘が出ている。
急激に人口が減少する“人口絶壁”を迎えると、生産年齢(15~64歳)の人口が激変し、大規模な消費萎縮が起こるという。韓国ではこのまま少子化が進むと、2136年に人口が1,000万人となり、2750年には韓国自体が消滅するという予測も出ているほどだ。
もちろん、韓国政府も対応に乗り出している。第一次低出産・高齢社会基本計画が策定された06年以来、80兆ウォン(約8兆円)もの予算を投入し、無償保育や育児休暇制、フレキシブル労働制などを推進してきた。しかし、目に見える成果が出ていないとの指摘が尽きない。ある専門家は「社会的現象として硬直化している晩婚問題に対して、政府は主に“個人の選択の問題”としてばかり見ており、住居などに対する支援策が足りない」と分析している。
その具体的な数字が、教育現場にも多大な影響を及ぼし始めている、韓国の少子化問題。国が消滅するということは考え難いが、早急な対策が求められている。
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