「高学歴男にとって、女は性のおもちゃ?」東大&慶大、集団レイプ事件の危うい類似点
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
私事で恐縮だが、このほど『知られざる出版「裏面」史~元木昌彦インタヴューズ』(出版人)を上梓した。
版元から、出版記念会をやって、少しでも本を捌いてくれと頼まれた。でも、古希になって記念会というのもな~、業界向けの地味な本だしな~と結構悩んだ。
そこで「生前葬」をやろうと思いついた。これまで親しくしてもらってきた知人、友人に「長年のご厚誼を“故人”が感謝する」という趣旨なら、面白がって来てくれるかもしれない。
当日は、友人のカメラマンに撮ってもらった大きな「遺影」を飾り、横のテーブルに菊の花を20本。講談社の出樋一親さん、きずな出版の櫻井秀勲さん、ノンフィクション作家の佐野眞一さん、版画家の山本容子さんのお祝いの挨拶の後、私が代読するという形で“故人”の遺言状を読み上げた。
「みなさんと知り合えたこと、一緒に仕事ができたこと、酒を酌み交わしたこと、忘れません。感謝しています。今日は本当にありがとうございました」と結び、頭を下げた。
150人の参会者で一杯の会場から拍手が起こった。「生前葬、よかったよ。また来年もやれよ」と声をかけられた。
水の江瀧子は74歳で生前葬をやり、94歳まで生きた。生前葬をやると長生きできるという「功徳」もあるそうだから、みなさんもやってみてはいかがだろうか?
さて、将棋界は、対局中に離席してスマホで将棋ソフトを見て指したのではないかという疑惑で大揺れだと、新潮と文春が報じている。これが今週の第1位。
文春によると発端は、7月26日に行われた竜王戦の挑戦者を決めるトーナメントの準決勝、久保利明九段と三浦弘行九段戦だった。
三浦九段の快勝だったが、「証拠は何もないんです。でも指していて(カンニングを)“やられたな”という感覚がありました」(久保九段)
久保氏はソフトに精通している知人に依頼して、三浦九段の差し手とソフトとの一致率、離席後にどんな手を指したかを検証したという。
その後、10月3日にA級順位戦があり、渡辺明竜王と三浦九段が戦ったが、渡辺竜王の完敗だった。
だが、この対局はインターネット中継されていて、一部の棋士たちがリアルタイムで将棋ソフトを使って検証していたそうだ。
負けた渡辺竜王もソフトを使って三浦九段の対局を調べ尽くし、「これは間違いなく“クロ”だ」と確信したという。
渡辺竜王は1週間後に三浦九段と竜王戦を戦わなければいけない。悩んだ渡辺氏は、日本将棋連盟理事の島朗九段に電話をかけ、7人の棋士たちの極秘会談が開かれる。
その後、島理事が三浦氏に連絡して不正の事実を問いただしたが、本人は認めなかった。
文春によると連盟側は、三枚堂達也四段が、三浦氏から「スマホでパソコンを遠隔操作する方法を教えてほしい」と依頼されていたという情報を入手していた。
10月12日、将棋連盟は記者会見を開き、竜王戦の挑戦者の変更を発表した。三浦九段は年内の出場停止処分。
この記事を読んで、なにかしら違和感を覚える。私は、将棋はほとんどできないが、父親が素人四段で、子どもの頃から将棋を教え込まれた。だが、超短気な父は、ちょっとでも指し手を間違えると怒鳴られ、時にはひっぱたかれた。
そうしたことに腹を立てた私は、中学に入った頃から将棋をやめてしまった。だが、初期の将棋ソフトが出た頃、買ってきたPCで遊んだことがある。私は少しレベルを上げると勝てなかったが、ボケかかった父親にやらせると、かなりのレベルまで勝つことができた。
ディープラーニングができたおかげでAI(人工知能)は急速に進歩し、チェスを負かし将棋を破り、まだ先だと思われていた囲碁までも凌駕するようになってしまった。
かつて米長邦雄永世棋聖(故人)は「兄貴はバカだから東大へ行った」と豪語していた。
その米長氏も、将棋ソフトにはかなわなかった。そうなると、人間の棋士同士が戦う王将戦などは、一番強い棋士を決めることにはならない。そこで勝った者が、将棋ソフトと戦う「世界一決定戦」をやらなければいけないのではないか。
将棋というと思い浮かべるのは阪田三吉や升田幸三のような棋士たちだが、もはやこうしたゲームの世界では、AIに勝てるのはいなくなってしまうのだろう。
今回の“事件”は、棋士がソフトに勝てないことを、棋士自らが証明して見せた。これからは、対局に将棋ソフトの持ち込みを認め、自分の技とソフトを駆使できた者が勝つというルールに変えることも検討すべきではないか。
そうなると、将棋とはいったいなんなのだろう? 誰か、この問いに答えてくれる棋士はいないかね。
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