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日刊サイゾー トップ > カルチャー > 本・マンガ  > フジ凋落を関係者が独白

“王者”はなぜ、玉座から引きずり降ろされた? 関係者が独白『フジテレビ凋落の全内幕』

 さらに、最終章の他局との比較。日本テレビ系『エンタの神様』の企画、演出を行っていた五味一男氏が、日テレとフジの違いを自身の経験をもとに考察している。例えば、“視聴者のため”という番組作りと視聴者の立場に立つ番組作りの違いは、「天と地ほどの開きがあります」と主張する。

 普段、何気なくテレビを見ている一般視聴者には両者の違いは、わかりにくい。その違いを、私たちの生活に身近な事例を挙げて解説している。

 テレビは、我々のごく身近にある。「インターネットの普及で、テレビは衰退した」という意見を耳にするが、そのネット上で取り沙汰されているコンテンツは、いまだテレビのものが多い。そういう意味では、今でもテレビはメディアの王様だろう。王様であればこそ賛辞の声は減り、一方で批判は増える。

 一つの事象があると、「その原因はこれだ」と短絡的に考えてしまいがちだが、本来、そんな簡単に見通せるものではない。本書は、内幕本としても楽しめるが“フジテレビの視聴率低下”という一つの事象をさまざまな角度から検証しているという点で、問題追及のあり方としても有意義な一冊である。
(文=二木知宏[スクラップロゴス])

最終更新:2016/10/22 18:00
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