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ただ何度も言うように、そこは狂人ばかりがはびこる魔境ではない。
「ぼくには最近悩みがあります。それは本番が終わった日にさみしくて眠れないことです。今日は盛りだくさんだった夏休みの中でも一番大切な本番でした。」この文章は、本書に登場する学生の一人が、演奏したコンサートの本番が終わった寂しさから思わずFacebookに投稿したという記事である。素朴過ぎるほどに素朴な悩みを抱える人も、この本には多数登場する。決して遠い世界の住人ではない彼ら、彼女らに、どこかで愛着に似た気持ちを覚え始めていた。
これからどこかで会うかもしれない、会わなくてもその名前をどこかでみるかもしれない、控えめに言って今後の日本の代表的芸術の一角を担うかもしれない、今日もどこかでたゆまず努力を続けている彼ら、彼女らの今もなお続いている日常を本気で頭の中で思い描こうとしてみた時、きっとこの本は異なる色彩を帯びる。
それは必ずしもカオスな日常ではないかもしれないが、間違いなく魅力的な日常として目の前に現れる。
(文=綾門優季[青年団リンク キュイ])