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日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 名作不倫劇の“バカリズム的解釈”

あいつもこいつもクズばっか! 名作不倫劇の“バカリズム的解釈”『黒い十人の女』

 ゲスの極み乙女。・川谷絵音もびっくりな10股をする松吉も相当なクズっぷりですが、不倫に対する後ろめたさと松吉の妻に対しての罪悪感を持つ神田も、同席する如野と弥上に同意しつつも腹の中では「なんなのこのババアたち! だっさ!」「そして、お前らもまとめて死んでほしい!」と心の中で言ってのけるなど、なかなかの仕上がりです。

 舞台版では、通りすがり程度だった女性キャラクターも後に愛人という展開があったので、神田の親友・文坂彩乃(佐野ひなこ)や脚本家として松吉とタッグを組む皐山夏希(MEGUMI)が画面に登場するだけで、不穏な空気が流れてヒヤヒヤします。

 バカリズムは、今回のドラマに向けたインタビューの中で、自身の脚本を「映画ファンが引くほど違う内容」と語っています。例えば、松吉との不倫をダメだと思いつつも続けてしまう神田が、不倫について解説するシーンでは、パペット(声はバカリズム)を使ったり、ワイドショーに見立てたフリップを使ったりしています。この部分は、まさにお笑い的演出。ベッキーに始まり、不倫で溢れた今年。陰鬱でマイナスなイメージ(そもそもダメですが)の不倫を、女と女の安っぽい口喧嘩を中心にしたことで、ドラマを深刻なものにしていないと言えます。

 第1話は、バカリズム節が炸裂した回でした。ドラマとしての良し悪しは、第2話の放送を待ちましょう。
(文=どらまっ子HAYAちゃん)

最終更新:2016/11/16 19:06
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