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中国で“眼球のない赤ちゃん”が誕生! 深刻な環境汚染が原因で「100人に2人」先天性異常発症か

 無眼球症の原因として指摘されているのは、妊娠中における風疹やトキソプラズマ、インフルエンザの感染、母体のビタミン欠乏症、X線被ばく、溶剤乱用、サリドマイドの服用など。だが、原因を正確に究明することは難しいという。

 中国では、近隣諸国に比べて、先天性異常を持った新生児の出生率が高い。これは、急速な経済成長で、大気や水質汚染が進んだ結果だといわれている。

「2012年に中国衛生部が発表したデータでは、先天性異常を持った新生児の割合は1.53%で、1996年の0.87%から激増しています。これはかなり少なく見積もった結果で、欧米の研究者の間では『実際は2%近くまでいくのではないか』といわれています。中国人医師によると、環境汚染と生活スタイルの変化によるストレスで、中国人の卵子や精子の質が低下していることが最大の原因だそうです。また昨年、国家衛生与計画生育委員会が発表したデータによると、各地で設置が進む『赤ちゃんポスト』に預けられる新生児は年間10万人。そのうち、99%が先天性異常を持った子どもだそうです」(北京市に住む日本人大学講師)

 十数年に及ぶ経済成長によって生じた、さまざまな弊害や歪みの是正に力を入れる習近平政権だが、先天性異常を持った新生児の減少に、歯止めをかけることはできるか――。
(取材・文=棟方笙子)

最終更新:2016/09/28 14:00
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