プロバスケット「Bリーグ」開幕戦で“お祭り騒ぎ”! フジテレビに、バスケへの愛はあったのか?
#フジテレビ #オグマナオト #熱血!スポーツ野郎
たとえば、ハリセンボン近藤春菜、おのののから4名がガールズトークを繰り広げるという『Bリーグ 元バスケ部美女トークドキュメンタリー』。進行は完全に春菜頼みで企画にひねりはなく、最後にはなぜか寸劇が始まる始末。一体、誰に何を訴求したいのかわからなかった。
理念のない番組は、ただの時間泥棒でしかない。結果、番宣にもならなかったのは明らかだ。
開幕中継にも、納得がいかないことは多かった。広瀬姉妹がコートサイドに並び、何度もカメラに抜かれる姿は、どこか往年のK-1中継を見ているようだった。そして、番組MCはジョン・カビラ。“なんだ、サッカーでも始まるのか?”と思った視聴者もいたのではないか(そして、それが狙いだったのではないか)。
サッカーにはないエンタテインメントの魅力を発揮すべく、レーザー光線を駆使した華やかな会場演出や、世界初の全面LEDコートなど、新しい見せ方を創意工夫したBリーグ。ならば、それを伝える側も、従来のスポーツ中継の二番煎じではないもの、バスケットとしての新しい文脈をつくるべきだ。
もし、既存のコンテンツ、それこそ、サッカー番組から学ぶべきことがあるとすれば、セルジオ越後的な辛口批評だったのではないだろうか。
お世辞にも、試合は素晴らしいプレーが多かったとはいえない。パスミスが目立ち、トラベリングも多く、勝利チームにもかかわらず、フリースロー成功率は50%を切っていた。
まだ開幕したばかりとはいえ、プロリーグを標榜するのならば、もっと質の高いプレーを目指してほしい。そのとき、それを伝える側に求められるのは、愛ある批評だ。未来を見据えた論考だ。それがなければ、選手のプレーの質も、リーグの質も向上は望めない。放送のあり方ひとつで、リーグのレベルアップにもつながることを忘れないでほしい。
……と、ここまで書いて、今後フジテレビでのBリーグ中継予定はなく、NHKとスポナビライブが中心になると気づいた。一回こっきりの放送だとしたら、そりゃ未来を見据えた番組づくりを望むほうが酷なのかもしれない。
(文=オグマナオト)
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