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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム > 週刊誌スクープ大賞  > ウワサの「裸レストラン」の実態
週刊誌スクープ大賞

1万4,000円払って出てくるのは昆虫、ザリガニにサソリ! ウワサの「裸レストラン」の実態とは?

 やはり新潮だが、ロンドンの「裸レストラン」が日本にもできて、そこへ行った記者の突撃体験記が載っている。店名は「アムリタ」。のぞき目当ての客が殺到するのを避けるため、店の場所は明かしていないそうだ。

 予約後、48時間以内に料金を振り込む。1人1万4,000円、1万8,000円、2万8,000円の3コース。店側からメールが来て、午後8時半に西麻布の交差点に呼ばれる。そこへ着くと、店の住所を伝えるメールが来る。

 店に入ると、赤い電球で部屋が照らされ、外国人の店員が上半身裸で行き来している。店に入ると、更衣室で着ているものを脱ぎ、男は紙パンツ、女はパンツと紙ブラジャーを着ける。

 記者の前には、20代後半のキレイな女性客が2人いたそうだ。彼女たちが更衣室から出てくると、上半身は何も着けず、下も紙パンツではなく自分の下着だけ。それでも彼女たちは裸を気にすることもなく、記者にスマホで写真を撮らせたという。

 だが、従業員は気が利かず、おまけに英語しかしゃべれない。出てくる料理は、ヨーグルトの上にプルーンが載っているのかと思えば、足が生えている昆虫。ザリガニの塩ゆでで、最後に出てきたのは皿の上にサソリが鎮座していたという。

 客の中には「4人で10万円も払ったのに、なんだこの料理は!?」と怒って帰ってしまう者もいた。多くの客にとって料理は期待外れだが、裸になる快感にはかえられないと、また来ようというリピーターが結構いるそうだ。

 まあ、男2人、1万4,000円のコースで、裸の美女が拝めるのだったら行ってみっか、とも思うが、拝める女性が若いのか美女なのかは、当然ながら行ってみないとわからない。

 NHKがスクープした天皇の生前退位報道が、新聞協会賞を受賞した。受賞の理由に「皇室制度の歴史的転換点となり得るスクープ」とあるが、そうなるのかどうか、甚だこのところの報道を見ていると心許ない。

「天皇陛下のお気持ち表明を受けて、安倍政権は生前退位を一代限りの特別措置法で実現させる考えだ。政権の中枢には、皇室のあり方を定めた皇室典範に手をつければ、議論が複雑になりかねないとの懸念がある」(朝日新聞9月8日付より)

 象徴天皇制とは、という根本に踏み込むことなく、早々に片付けてしまおうという心根が見え見えである。

 新潮は、天皇の「お言葉」に、皇室記者たちが「違憲」「暴走」ではないかと、落胆していると報じている。

「端的に言えば禁じ手、『やってはいけないことをなさってしまった』」
「もはや“国政に関する権能を有しない”と定めた憲法を踏み越えているのは明らかです」
「侍従たちに筋書きを作らせ、事前にメディアにリークして世論の反応を探り、その上で報じた通りのご発言をなさるというのは、多分に政治的だと言わざるを得ません」

 これでは「日本会議」とやらが言っていることと同じではないか。歴史社会学者の小熊英二も、朝日新聞(8月25日)で、こう言っていた。

「国民の中には、政治への苛立(いらだ)ちから、天皇に政治的発言を期待する声もある。(中略)だがそうした人は、天皇が天皇として政治的発言をする前例を作れば、様々な方向での政治利用と混乱も招来しかねないことを知るべきだ」

 だが、「世界」(10月号/岩波書店)で憲法学者の長谷川恭男は、憲法が天皇は政治的権能を持たないというときに想定しているのは、「国事行為において『この大臣の任命には反対だ』とか『今の衆議院は解散するしかない』」と言いだすことで、「憲法に反するとは思えません」と、明確に否定している。

 また、現在の制度には不備がある、その状況を国民に考えてもらいたいという趣旨なので、「制度に不備があることは、天皇ご自身が言い出すしかないと思います」、「『まず憲法が出発点です』と天皇ご自身が言っていることをどれだけ踏まえているでしょうか。この間のいろいろな議論を追っていても、天皇のメッセージをきちんと理解していないのではないかという気がするほどです」として、「天皇制に関する憲法を踏まえた真っ当なメッセージが示されているのですから、それを素直に受け止めて、どうすればいいか、国民全体でよく考えていく」ことが必要だと語っている。

 国民の声を聞こうとせずに、特措法で収めてしまえという安倍政権の考え方こそ、天皇のメッセージを真摯に受け止めていない証左である。

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