お見合い大会ブームの中国で、親が子どもの結婚相手探し「目を皿のようにして……」
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こちらのおばさんが持っている紙には、相手女性に対する希望条件まで書かれている。「1986年以降の生まれで、見た目も性格もよく、善良温厚で親孝行、恋愛歴が長くない人。身長は160~170cm、体重60キロ以下」
「ショッピングセンターでのお見合い大会だけではなく、大きな都市などでは、週末になると、人が集まる公園で同じような光景が繰り広げられています。日本でお見合いというと堅苦しい感じがしますが、中国のお見合いは気軽なスタイルで、友達の紹介などで一緒に食事をして、気が合えばその後も連絡を取り合う、合わなければその場でバイバイ、といった感じのものも多いんです。私も中国人の知り合いから、何人か紹介されたことがありますから(笑)」
中国では、独身の男性は、家や車を持っていないと結婚相手を見つけるのが難しいといわれている。そのため、金銭的に余裕のある親は、息子のために家や車を買い与えるケースも多い。はたから見たらなんともうらやましく思えるが、子どもの側からすれば実際はかなり厳しいものがあると、前出の吉井氏は言う。
「ここまで親がするのも、すべては跡継ぎのため。後世に跡継ぎを残さなくては一族が絶えることになり、ご先祖様に申し訳が立たない。そのため、結婚に対する親からのプレッシャーは、日本人が想像する以上です。しかも、いくら相手を見つけてきても、その相手を親が気に入らなければ、結婚を許してもらえないケースも多いですから。それほど、中国人にとって、跡継ぎを残すことは最重要課題なんです」
子どもの学歴や職業を書いたボードを持つ、おじさん、おばさんの姿は、外国人からすると滑稽に見えるが、彼らは代々続いてきた自分の一族のために必死なのである。
(取材・文=佐久間賢三)
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