ゆるやかに狂いだした江口洋介と尾野真千子が怖い『はじめまして、愛しています。』
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美奈ちゃんは、ヒカリの実母の面談に向かった児童相談所の堂本(余貴美子)を長野まで尾行し、黒川さんの経営する病院に忍び込みます。そして立ち入り禁止になっている精神科病棟の廊下にまで入り込んで、よりによって実母の病室の前で黒川さんに詰め寄るのです。
美奈ちゃん「ハジメは~」
黒川さん「ヒカリです」
美奈ちゃん「ハジメの~」
黒川さん「ヒカリですから」
美奈ちゃん「ハジメを~」
黒川さん「ヒカリですよ」
みたいなハジヒカ問答の末、黒川さんは「金が欲しいのか?」とまで言い出しました。まあ、「運命だから子どもを寄越せ」って言ってくる人もなかなか珍しいでしょうから、なんとも言えませんが。
後日、正式にハジメはヒカリとして黒川の家に引き取られることが決まりました。ずっと信ちゃんと美奈ちゃんの面倒を見てくれていた堂本は「梅田家に戻すべき」と主張したようですが、鼻で笑われて終わりです。
ヒカリが引き取られる日。施設にいつものベンツで乗り付けた黒川さんは、ヒカリを後部座席に乗せて、運転手に「出して」と一言。ところが走り出したベンツの前に、信ちゃんが両手を広げて立ちはだかるのです。
ヒカリことハジメは急停車したベンツから飛び降りて、2人のほうへ駆け寄ってきます。固く抱きしめあう3人。黒川さんは悠然と降りてきて「何やってるの、帰るわよ」とヒカリに言います。
その瞬間、まず信ちゃんが、続いて美奈ちゃんが高速土下座。3分だけでいいから、ヒカリをハジメと呼ばせてほしいと懇願します。黒川さんも、さすがに情けをかけることにしたようです。
信ちゃんと美奈ちゃんとハジメは、熱烈に別れを惜しみます。
「ごめんなハジメ、お父さんもお母さんも悔しいんだけど」
「ハジメと会うことができて、お父さんとお母さんもいっぱいいっぱい幸せになったもん」
「愛しています、ハジメ、ずっとずっと」
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