1億人が通話不可に!? 中国「電話番号実名登録制度」導入で人民の通話内容を監視か
#中国 #東アジアニュース
中国の言論統制も「ここに極まれり」といった感じである。このほど中国政府は「電話番号実名登録制度」の導入を正式に発表したのだ。
昨年3月には、中国版Twitter「微博」などのSNSやニュースサイトのコメント欄などに書き込みを行う場合、実名登録が義務化されている。そんな中、中国が進める情報発信の実名制が、旧来の通信手段である電話にまで及ぶ格好だ。
ニュースサイト「捜狐網」(8月17日付)などによると、中国工信部は固定電話や携帯電話、さらにインターネット利用者に対し、来年6月30日までに身分証の提出を義務付けるという。
上海在住6年の日本人男性も、この新政策に煩わしさを感じている。
「中国では携帯電話は書面での契約を交わす必要のないプリペイドが主流で、固定電話やインターネットはコンビニ支払いを選べば偽名や他人名義でも契約ができたのですが、手間が増えることになりそうです」
当局の建前としてはあくまで「国内で電話を使用した詐欺などの犯罪が増加していること」を理由としたものだ。ところが、中国のネット上では、
「実名で電話番号を登録するなんて、なんだか盗聴されているようで気分が悪いな。電話で、冗談でも政治家の悪口も言えなくなるのかな」
「犯罪防止というより、反政府組織の取り締まりを強化したいんだろうな」
などと、早くも不安の声が上がっている。一方では、
「そもそも偽の身分証が簡単に作れちゃうから、あまり意味ないと思う」
「国民にネットや電話の実名制を強いるなら、公務員は銀行口座や所有資産を公開しろ。犯罪組織とつながっている公務員を退治したほうが、よっぽど犯罪防止になるだろ」
との指摘のほか、
「イタズラ電話やしつこいセールスの電話がなくなるなら大賛成だ! ぜひ厳しくやってほしい!」
「誘拐ビジネスとか薬物売買も、すべて電話を通して行われている。これで少しでも犯罪がなくなるのなら歓迎」
と、支持する声もある。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事