都心のオシャレなレストランに現れた三種のダム『六本木 夏限定カレー』
#グルメ #珍級グルメハンター
照りつける夏の猛烈な日差しの中、そよ風に揺らぐ庭の緑を眺めながらスパークリングワインを楽しむ。そんなオトナな日曜日のランチタイム。
場所はミッドタウン東京にあるフレンチ&ワインバーである。シックな中にも華やいだ雰囲気の店内には、前夜の余韻がいまだ醒めないのか、はしゃぎ声を上げる女子大生風グループや、ママ友同士とおぼしき着飾ったセレブな人妻たち、そしてもちろん仲よさそうなカップルが、それぞれに週末のランチを楽しんでいる。
冒頭の観葉植物は、店の外周をぐるりと囲ったガラスから見える庭の景色である。洗練された都心のフレンチレストランでいただくのは、店おすすめのランチメニュー“menu déjeuner”ではなく、なんと「ダムカレーライス」なのだ。
以前、ダムカレーラーメンを紹介した際、「ダムカレーは、ダムのある地域限定のグルメ」と紹介したはずだが、ダムもない東京のど真ん中・六本木でダムカレーが楽しめちゃうのだ。
ダムカレーのメニューは全部で3種類。すべてが模したダムのある地域の特産物を使用したメニューとなっている。
筆者がオーダーしたのはその中でも季節感を最も表現したと思われる『夏野菜ダムカレー』である。これは、北海道の豊平峡ダム(アーチ式コンクリートダム)を模したカレーで、ベビーコーンや芽キャベツ、たまねぎ、ジャガイモなど、北海道特産の野菜のローストが添えられている。
しかし、そのもっとも大きな特徴は、大きな器に美しいアーチを描いたライスダムと、その隣に満々とたゆたうカレーの湖である。
まずはローストされて引き出された夏野菜の風味と甘味を味わってから、おもむろにダムの真ん中にスプーンの発破を仕掛け、ダムを崩壊させた。
すると、そこからユルユルと流れ出して来るのは、クリーミーな中にもスパイスを感じるカレーである。しかもこのカレー、銀座の『マキシム・ド・パリ』で提供されていた『銀座プラチナカレー』を再現したもの。これぞ、オトナな休日のランチにピッタリの味である。夏野菜をカレーに浸けて食べても、もちろんおいしい。
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