テレンス・リーを買収した元オスカー幹部、幸福実現党の応援なのに高橋ジョージにも声かけしていた
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7月の参院選で、金銭を受け取って応援演説をしたとして、公職選挙法違反(買収など)容疑でタレントのテレンス・リー(本名・加藤善照)容疑者が逮捕された事件は、党本部が主導して買収工作をしていた疑惑に拡大。東京・港区の幸福実現党本部に異例の家宅捜索が入る事態となった。
リー容疑者は首都圏で、歌手のトクマや小島一郎ら同党の立候補者の応援演説を請け負い、報酬として、計数十万円を受け取っていた疑いがある。本人は「信者じゃないけど、頼まれたからやった。ギャラも交通費も出ないって言われて」と、受け取った現金が報酬ではないと否認している。
ただ、選挙活動時に登場したリー容疑者には聴衆から「応援になってない! 逆効果だぞ!」との声が飛んでいたこともあった。というのも、リー容疑者は自称世界各地の戦場を渡り歩いた元傭兵で、危機管理コーディネーターや軍事評論家の肩書を持つが、一方で退役後は殺し屋をしていたとか、フランス外人部隊にいたとかの肩書が、その都度変化する怪しい経歴の持ち主だからだ。柔道初段の格闘家を名乗りながらも、09年には酔っ払いに一方的に殴られ全治4週間の負傷をし、なおその経歴が疑われたが、このとき本名がバレたことから過去、傭兵ではなくバーの元マスターだという証言まで出てきてしまった。
さらに女性トラブルも報じられている。昨年、写真誌で慶大生の女性歌手・桑名愛素佳に「芸能界デビューをチラつかせて肉体関係を強要され、ストレス性胃炎になった」と被害告白をされ、さらに脅迫とストーカー行為による被害届を警察に出されていることが伝えられた。
リー容疑者はこれについて肉体関係を否定し、桑名の方がストーカーしてきたと主張したが、この影響で所属事務所オスカープロモーションを解雇される。その後、新たな事務所で再出発するも、今年6月、今度はこちらの事務所の女性タレントへのセクハラ騒ぎでまた解雇。昨年末、事務所の忘年会で30代のグラビアタレントを連れ出し、「俺はずっと前からおまえのことが好きだった」と強引にキスしたという。これまたリー容疑者はその事実を全面否定したものの、危機管理のプロという看板の信用度はガタ落ちになっていた。
幸福実現党が、なぜこんな怪しいB級タレントを起用したかといえば、「なかなか見つからなかったから」と党関係者。
「金の受け渡しは一切、聞かされていないので本当に知らなかったんですが、応援をしてくれるタレントがいないかという話になっていたのは確かで、みんなであちこち声をかけていたんです」(同)
事実、リー容疑者に声をかけたのは容疑者の古巣、元オスカーの宣伝本部長、今井一郎容疑者だった。今井容疑者は上戸彩や武井咲らを輩出した全日本国民的美少女コンテストの審査員を務めるなど業界の名物幹部で、その羽振りのよさから夜の街での豪遊ぶりも知られていたが、「8年ほど前に金銭トラブルで会社を追い出されていた」と業界関係者。
今井容疑者は元スポーツ紙記者の一木昭克容疑者を通じて10万円でタレント集めを依頼され、リー容疑者に半額の5万円を渡したとされる。芸能関係者からは「今井さんからタレントの○○を連れ出せないかという連絡があった」という話が漏れ伝わっていることから、かつての人脈で応援タレントを集めようとしていたことがうかがえる。しかし、タレントにとってはかなり慎重になるべき政治運動だけに、そのほとんどが「NO」。
「今井さんは俳優や歌手、芸人まで40人以上には声をかけたらしいけど、みんなダメで、最後は別の宗教団体と付き合いがある高橋ジョージさんにまでオファーしたけど断られたとか……」(業界関係者)
結局、ひとり引き受けてくれたのが芸能界を追放されかけているリー容疑者だったわけだが、その買収工作自体が表になってしまい、党は大ピンチに陥ってしまった。リー容疑者と付き合いのあるバンドマンは「これでダメ押し、リーの仕事がなくなっちゃう。彼にとっては不幸実現党だよ」と本人を代弁して嘆いていた。
(文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)
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