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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > ブルジョア漫才コンビ・三四郎の逆襲!

ブルジョア漫才コンビ・三四郎の逆襲!「“庶民の星”小宮は幸せになっちゃいけない」

_G7A3325.jpg左から小宮浩信、相田周二(撮影=尾藤能暢)

 欠けた前歯、驚異的に悪い滑舌、先輩にもひるまない不遜な態度……出川哲郎、狩野英孝に続く“マセキ幼稚園”の三男坊、三四郎・小宮浩信。彼のポンコツキャラは、いまやテレビで欠かせないものになっている。しかし、三四郎の真骨頂は、唯一無二のフリースタイル漫才。ポンコツキャラのブレークが、漫才師・三四郎にもたらしたものは、吉なのか凶なのか? そこには「売れる」ことと「面白い」ことの間で揺れ動く、現代的若手芸人の苦悩があった。

――2年前になりますが、別の媒体で三四郎さんのインタビューをさせてもらったことがありまして。その時に、自分たちの漫才を「渡辺正行さんに『三四郎の漫才はどっちの方向に行きたいのかわからない』って言われるけど、どうしても、その時楽しい方向に行ってしまう」とお話しされていたのをすごく覚えています。

三四郎・小宮(以下、小宮) そんな天才みたいなこと言ってたんですか。(漫才には)ちゃんと台本もあったのに(笑)。

三四郎・相田(以下、相田) 生意気ですね(笑)。

小宮 確かに、天才っぽい感じにセルフプロデュースしている時期はありました。それで『ゴッドタン』(テレビ東京系)にも出させてもらいましたし。

相田 「漫才の練習はしない」とか。

――天才プロデュースは、いつ頃から?

小宮 3年前くらいですかね。全然オーディションに受からなくて。それで「ほかの芸人さんには一目置かれるようなネタづくりをしよう」って。それが功を奏して「若手芸人が選ぶ天才芸人1位」に選ばれた。

相田 単なるラッキーですよね。

小宮 お客さんにウケるよりも、芸人さんにウケるネタにしようと。

相田 袖の芸人向けのね。

小宮 あと、バカっぽいように見せて、難しい言葉を使うとか。それをすると、お笑いに奥行きが出るので、天才っぽく見える。

――いろいろ手法があるんですね(笑)。

小宮 でもね、結局売れたら「天才」と思われないんですよね。みんな得てして売れてない人を「天才」と言いたい。「なぜこの人は浮かばれないんだ」と言いたい。売れた人で天才と言われ続けているのって、ダウンタウンさんくらいじゃないですか。アンガールズさんだって売れる前は天才って言われてたし、ハリウッドザコシショウだって……

――売れちゃうと……

相田 達成した感があるんでしょうかね。

小宮 ファンの人たちは、“俺だけがわかる”とか、“私だけがわかる”というのを「天才」と呼びたがるので。

相田 アイドルとかも一緒なのかもしれない。メジャーに行っちゃうと離れる、みたいな。

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