FW久保裕也、クラブが五輪召集を拒否! リオは嫌われて東京が好かれる理由とは?
#サッカー #リオ五輪
27日、スイス・スーパーリーグのヤングボーイズは、所属しているU-23日本代表FW久保裕也のリオデジャネイロオリンピック日本代表召集を拒否すると、公式ホームページで発表した。前日に行われたチャンピオンズリーグ予備予選3回戦のシャフタール戦で、FWアレクサンデル・ゲルントが負傷したことが理由だ。
これを受けて日本サッカー協会の霜田正浩ナショナルチームダイレクターがブラジルから急遽スイスへと向かった。アジア予選でも主力として活躍した久保の離脱は、日本にとって非常に痛い。霜田ダイレクターの活躍を期待したいところだ。
オーバーエイジ以外の選手で五輪召集を拒否されたのは、日本では初めてになる。しかし、世界ではこういった例は後を絶たず、むしろ日本が珍しいケースだ。グループリーグで日本と対戦するスウェーデンは、なんと50人以上に断られたという。
「W杯と違ってオリンピックはFIFA主催の大会ではないので、強制召集はできないんですよ。完全なる任意という形になります。それに、もともとアマチュア選手の大会だったオリンピックは、世界的には重要視されていません。出場する選手は、活躍していいクラブへ移籍をしたいのでモチベーションは高いですが、ある程度ヨーロッパで地位を築いている選手からすれば、どうしても出たいという大会でもないんですよね」(スポーツライター)
それでもオリンピックは少しずつ大会としての地位を上げてきており、おかげで前回のロンドン五輪では、ブラジルからはフッキ、マルセロ、チアゴ・シウバ。ウルグアイからはスアレス、カバーニ。スペインからはマタ、イギリスからはギグスという一流どころが出場している。しかし、今大会では開催国のブラジルがネイマールを召集することに成功したものの、他の国はまったくと言っていいほどスター選手の出場はない。なぜ、リオ五輪はこうも拒否されているのだろうか?
「それは日程が大きな理由になっているんですよ。ロンドンの決勝戦が8月11日だったのに対して、今回のリオは8月20日(日本時間21日)。20日なんてリーグ戦が開幕しているところもありますから、クラブとしては選手を出したくないのは当然ですよ。ちなみに次の東京オリンピックの決勝戦は8月8日なんで、リオよりは良い選手が出場してくれるでしょうね」(スポーツライター)
ヨーロッパでオリンピックが重要視されていなかったとしても、出場する選手たちはもちろん本気だ。そしてこのリオ五輪が盛り上がれば盛り上がるほど、東京五輪でのサッカーの地位も上がることだろう。クリスチアーノ・ロナウドやイブラヒモビッチが出場しないのは残念で仕方ないが、熱い大会になることは間違いない。
(文=沢野奈津夫)
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