佐々木希の演技に“ぞわ~!?” フジ『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』今回の犯人は……
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すると、佐藤から吉田が拉致されたという連絡が入り、現場にかけつける厚田班。遥香は無事でしたが、昏睡状態に。現場は東海林らに任せ、藤堂は佐藤とともに遥香に付き添うため、佐藤の車で病院へ向かうことに。
今回から、心療内科医の中島保(林遣都)が正式に捜査に加わりました。被害女性の一部を持ち出すのは、美貌に固執し強いコンプレックスがあるというプロファイリングから、中島は今回の犯人が女性であると断定します。
藤堂は車の中で、中島のプロファイリング結果をメールで知ります。ところが、うとうとしだして、ついには眠ってしまうのでした。病院へ向かう前に佐藤に出されて飲んだお茶に、睡眠薬が仕込まれていたのです。
藤堂が目を覚ますとそこは見知らぬ住居。そこへ雨がっぱを深く被った佐藤が現れます。佐藤こそ、今回の犯人だったのです。横には、背中のパーツを奪うために同じく拉致された吉田が。殺害した女性の遺体から剥ぎとった皮膚で作った人形をうれしそうに見つめ、「ちょうだい……あなたの顔の皮も」と取り出した断ち切りバサミを、佐藤は藤堂に向けるのでした。
というのが、今回のお話。3話から、前後編になっていくのでしょうか? 今回、やっとドラマの着地点が見えてきましたね。冒頭で藤堂は「殺人犯を知ることで自分を知る」や「心なく生まれてきた自分」などと、心情を中島に吐露しています。中島が藤堂にとって、母親と同じくらいの心の拠り所であることがわかります。
“心なくして生まれてきた”藤堂と、スイッチを入れたことで“心をなくした”殺人者。藤堂は、さまざまな心なき殺人者たちが起こした事件を通して、人間らしくなっていく……そんな感じがします。
一方で、東海林も過去にスイッチを入れたことがあるようです。藤堂に妹の一件を尋ねられて「そんな昔のことは忘れた」と乱暴に突き放しますが、「あの時、俺は……」と言葉を濁らせます。東海林が藤堂に感じた“違和感”は、昔の自分を見ているからで、実は、東海林は藤堂の未来の姿なのかもしれません。
事件うんぬんはさておき、女性からの支持も厚い佐々木希が、自分の美貌に強いコンプレックスのある異常犯罪者というのは、ちょっと無理があるかも。異常性を演出したいはずの顔のアップも、ぱっちりとした目で雰囲気を潰しているし、もさもさした話し方と声のトーンで不気味さがない。雨がっぱを被って登場するシーンなんか、学芸会を見ているようで、ある意味ぞわ~っとしました。
(文=どらまっ子HAYAちゃん)
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