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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 有田がぶっ壊すバラエティのルール
テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第130回

“壊し屋”ホリケンも白旗! 『全力!脱力タイムズ』がぶっ壊す、バラエティ番組のルール

dnn.jpg『全力!脱力タイムズ』フジテレビ

「わかんないよなぁ……わかんないんだよ」

 スタッフから「OKでーす!」という本番終了を告げる声がかかると、ネプチューン堀内健は疲れ果てた様子でつぶやいた。

 その言葉に、それまで笑いをこらえていた、くりいむしちゅー有田哲平をはじめとする出演者たちが、ドッと笑った。

 これは『全力!脱力タイムズ』(フジテレビ系)の本編終了後、数秒流れるシーンだ。この番組は、有田が「アリタ哲平」としてキャスターを務める“報道”番組である。報道番組らしく、経済学者の岸博幸、アルピニスト・野口健、犯罪心理学者の出口保行といった3人の「解説員」が並び、ゲストと対峙する。

 そのゲストのうち1~2人は俳優やアイドルなどで、彼らはたいてい普段はしないメガネなどをかけ、報道番組仕様になっている。今回(15日)はHey! Say! JUMPの中島裕翔だった。そしてもう一人のゲストとして、必ず芸人が呼ばれる。それが堀内だった。

「報道番組に出られたことは?」とアリタに問われると、堀内は報道番組らしく静かに言う。

「いや、初めてですね。あのー、嫌いじゃないんで。こういうニュース番組というのは。今日は解説員の方もいらっしゃるので、いつもより一歩踏み込んだ意見を、お茶の間に、テレビを通して訴えたいと思います」

 スタジオには「天才芸人!堀内健 なぜそんなに面白いのか」と題されたパネルが用意されている。「堀内健の最大の魅力」とか「どんな人?」「やりすぎ!ホリケン伝説」「人生の大ピンチ」などと見出しが書かれ、肝心なところは隠されている。これをもとに、隠されている部分をめくって解説していくという、情報番組でよく見る形式である。

 だが、この番組は一筋縄ではいかない。まずは、これまでのホリケンの略歴をまとめたVTRがあると振るアリタ。しかし、流れ始めたのは「日本の論点」と題する「学校のトイレで排便しない小学生」問題を扱ったVTRなのだ。

「一回止めましょう」

 アリタは冷静に対処。「これは来週やる予定」だと説明し、あらためてVTRを振る。しかし、流れたのは、やはり同じもの。

「最初から、やり直しましょうか?」と堀内は言うが、「流しちゃったんで、こっちから……」とワケのわからないことを言うスタッフ。アリタが「ホリケンの魅力は、今日は語らない?」と確認するとスタッフがうなずき、パネルはそのまま片付けられていく。

 結局、「学校のトイレで排便しない小学生」問題になると、アルピニストの野口は、「ウンチといえば、ベースキャンプですよね」とテーマと関係のない話を語りだす。番組内で「といえば解説」と呼ばれる、恒例の流れだ。

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