気になる人“ポスト・ムツゴロウ”パンク町田が、明かされることのない動物園の裏側を赤裸々トーク
#映画
パンク氏はさらにゾンビ化したら恐ろしい動物について語った。
パンク町田「カラスなんて、あちこちにいるからゾンビ化したら恐ろしいよね。犬もゾンビ化したら、怖いですよ。犬って人間にとっていちばん身近なペットになっているけど、犬が怒って本気になると凄いんです。20kgある犬だと、40kgあるイノシシを倒してしまうほど強い。人間は60kgあっても40kgのイノシシに勝てないですよ。犬は強いし、敏捷性もあるから、ゾンビ犬になったら恐ろしい。ポチとか名前を付けてる飼い犬でも、大変なことになりますよ」
その道の達人が解説を加えることで、低予算映画にほんのり含有されていた面白みがぐんぐんと膨らんでいくではないか。ちなみにパンク氏の生業だが、海外から輸入してきた野生動物たちを、餌付けしたり檻の生活に順応させてから国内の動物園に引き渡す仲介業になるそうだ。それゆえ、一般人が普段知ることがない動物園のブラックな部分についても詳しい。
パンク町田「動物園にいる動物たちの中で、性格が悪いのはカピバラですね。仲間と一緒に温泉で和んでいるイメージがあるかもしれないけど、仲がいいのは同じ群れ同士だけ。カピバラの数が少なくなって、見栄えが悪いからと後から数匹のカピバラを補充して同じ檻に入れると、血まみれの殺し合いになります。大人だからダメなんだろうと子どものカピバラを入れた動物園では、子どものカピバラが血まみれにされた。カピバラの数を増やすときは、以前からいたカピバラはどこかへやってからじゃないとダメなんです。カピバラって陰険なんですよ。血まみれの檻を見て以来、カピバラのことが嫌いになった。それで俺、いつも『カピバラみたいな大人にはなるな』って言ってるんです」
他にも人気動物園にまつわるダークな裏話が飛び出したが、そのネタを活字化するのは封印しておこう。せっかくなので、パンク氏に「猛獣に襲われて、いちばんヤバいと思った体験は?」と尋ねてみた。ライオン、トラ、ヒョウ、ニシキヘビなど様々な猛獣たちに襲われたパンク氏だが、いちばん怖かったのは……。
パンク町田「ニューギニアに行ったときの体験ですね。おしっこがしたくなって、その場でするのは気が引けたので、フェンスを乗り越えて、用を足そうとしたんです。小さい山があったので、そこにしょんべんしていたら、イリエワニのデカい奴が現われて、追っかけてきた。あやうく捕まりそうになったけど、しょんべんを出したまま走って、ベリーロールでフェンスを乗り越えたの。しょんべんまみれになりながら逃げた。体育の授業は嫌いだったけど、ベリーロールだけは覚えていて良かった。フェンスでモタモタしてから、確実に喰われたよ。俺がしょんべんした山って、ワニが卵を孵化させるための巣だったの。大事な卵におしっこされたら、ワニじゃなくても怒るよね。ワニって動きが鈍そうだけど、本気を出すとギャロップ状態になって時速15kmで走るから、人間よりも速いよ。ワニが襲ってきた瞬間は、本当に『死ぬな』と思った。危なかった」
30分間にわたるトークでお客さんを楽しませた後のパンク氏に、「猛獣に襲われた痕が見たい」と頼むと、「いいよ」と気軽に上半身裸になってくれた。肩の傷跡はインドネシアでヒョウに引っ掻かれたときのもので、11針縫ったそうだ。何度も痛い目に遭いながら、それでもパンク氏は動物のことが好きで好きで堪らないらしい。タブーだらけの人間社会と違って、動物たちと本音で接しているパンク氏。これから、ますます引っ張りだこになりそうな注目キャラなのだ。
(文=長野辰次)
『ZOOMBIE ズーンビ』
製作/デヴィッド・マイケル・ラット 監督/グレン・ミラー
出演/アイオン・バルミー、アンドリュー・アスパー、マーカス・アンダーソン、キム・ニールセン、ララ・ネスター
新宿シネマカリテ(カリコレ2006)にて公開中
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