報われない“女性気象予報士”たち……人気が出る“お天気お姉さん”は岡副麻希、阿部華也子ら素人ばかり
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お天気キャスターの世界はシビアだ。どんなに実力があっても、人気がなければ淘汰されてしまうからだ。それが、女性キャスターともなれば、その傾向は顕著になる。
6月に毎年恒例の「第12回好きなお天気キャスター&気象予報士ランキング」(オリコン調べ)が発表された。そのトップ3は、1位が『news every.』(日本テレビ系)の木原実、2位が『とくダネ!』(フジテレビ系)の天達武史、3位が『Nスタ』(TBS系)の森田正光で、いわばベテランのオジサン組だった。そのほか、5位に『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)の蓬莱大介、6位に『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)の依田司、8位に『週刊ニュースリーダー』(同)の石原良純が入り、男性気象予報士が上位を占拠した。
一方、女性では、“黒いキャスター”としておなじみの岡副麻希(『めざましどようび』=フジテレビ系/セント・フォース)が4位で最上位。4月に19歳でデビューしたばかりの現役早大生(現在は20歳)、阿部華也子(『めざましテレビ』=同/スプラウト)が7位に食い込んだ。9位にはAKB48メンバーで『ひるおび!』(TBS系)に出演の柏木由紀、10位には『新・情報7daysニュースキャスター』(同)の新井恵理那(セント・フォース)が入った。
岡副は小麦色の肌、天然キャラで人気上昇中だが、天気を担当しているのは土曜だけで、月曜から金曜までスポーツ担当で出演する『めざましテレビ』でのインパクトのほうが強く、“お天気キャスター”のイメージは薄い。
阿部は高校時代、地元大分のご当地アイドルユニットSPATIOで芸能活動していたとあって、抜群のルックスと巨乳で、またたく間に人気者となった。原稿読みにも安定感があり、卒業後の進路に早くも注目が集まっている。
新井は「2009年度ミス青山学院大学」で、かつては『Oha!4 NEWS LIVE』(日本テレビ系)で、エンタメを担当していたが、2014年3月で降板。一時は露出も激減したが、現在は『ニュースキャスター』のほか、『グッド!モーニング』(テレビ朝日系=エンタメ担当)にも出演。今年4月からは、『世界ナゼそこに?日本人~知られざる波瀾万丈伝~』(テレビ東京系)のMCに就任した。新井も岡副同様、天気を担当しているのは土曜のみで、“お天気キャスター”としての印象は薄い。
各局の報道、情報番組では難関の気象予報士の国家資格を取得したキャスターが多数活躍している。男性の気象予報士は、このランキングでも上位に入っているが、報われないのが女性気象予報士たちだ。昨年まで、同ランキングの常連だった井田寛子は、今年3月で5年間担当した『ニュースウォッチ9』(NHK総合)を卒業し、TBS系の早朝の情報番組『あさチャン!』に鞍替えしたが、時間帯の早さや番組自体の視聴率の低さの問題もあり、ついにランクから消えてしまった。今年のトップ10には、女性気象予報士がただのひとりも入っていない状況だ。
タレントの柏木は別として、ランクに入った“女性お天気キャスター”は3人とも、セント・フォース・グループの“素人”だ。天気をしっかり正確に伝えることより、ルックスやキャラのほうに注目が集まり、人気が出るのは後者が優れたほうという現実。女性だから致し方ないともいえるが、本職の気象予報士にとっては、なんともやりきれない現実だろう。
「森田はウエザーマップの社長であるため、別格。良純のようにタレントを兼ねているキャスターなら、ランクに応じて高額ギャラも期待できますが、一般的な気象キャスターの年収は、月~金曜の帯で出演しても、500~800万円程度といわれています。国家資格を有していても、あまり稼げる仕事ではないのです。かつ、いつ契約を切られるかわかりませんし、人気が出たからといってギャラもたいして上がりません。ですが、気象予報士はキャスターにならないと、仕事の選択肢も少ないので、やはりテレビで担当をもつのが一番。それでいてたいして稼げないし、素人のお天気お姉さんに注目が集まってしまうし、女性気象予報士は大変な職業です」(テレビ制作関係者)
前出の井田のみならず、今春、『NHKニュース7』から『直撃LIVE グッディ!』(フジテレビ系)に移籍した寺川奈津美、『OHA!4』から『NHKニュースおはよう日本』に移籍した酒井千佳など、美人で仕事のできる女性気象予報士は多数いる。本職の“お天気お姉さん”が、もっと日の目を見ることができる業界になってほしいものだ。
(文=森田英雄)
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