予定調和一切なし! 子どもだましで終わらない、ファンタジー超大作『ゲーム・オブ・スローンズ』
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ファンタジーと聞いて思い浮かべるのは、夢あふれるディズニー・アニメ? それとも、魔法と冒険に満ちたハリー・ポッター? いや、今ならなんといっても『ゲーム・オブ・スローンズ』を推したい。かつてはファンタジーといえば、子どもかティーン向けといったアメリカテレビ界だったが、そんな状況も5年ほど前から大きく変わってきた。いまやテレビ番組のラインナップには、大人向けのファンタジー作品が当たり前に並んでいる。そのきっかけとなったのが、ファンタジー巨編『ゲーム・オブ・スローンズ』なのだ。
今年で6シーズン目に突入した本作は、ジョージ・R・R・マーティンの大河ファンタジー、『氷と炎の歌』シリーズを完全映像化した作品。架空の大陸ウェスタロスにある七王国を舞台に、熾烈な玉座争いを描いていく。かつてはそれぞれ別の王国だったものを、300年前にターガリエン家が統一して以来、ひとつの王国となった七王国。だが、物語の17年前にバラシオン家が反乱を起こし、玉座にはロバート・バラシオンが君臨することとなった。そのロバート王が家族と共に、王国最北端にあるウィンターフェルの領主、エダード(ネッド)・スタークのもとを訪ねてくるところからドラマは動き出す。
とにかく、ここですべてを説明しきれないほど、主要な登場人物が多い本作だが、押さえておきたいのは3つのポイントだ。まずは、王都を中心に展開される玉座をめぐる熾烈な駆け引き。ターガリエン家から玉座を奪ったロバート王だが、周囲には野心を秘めた者たちが蠢いている。その最たる者が、ロバート王の妻サーセイだ。西部を統治するラニスター家出身の王妃は、ロバートと結婚する前から双子の弟ジェイミーと姦通しており、3人の子どもはいずれもロバート王とは似ても似つかないラニスター家の特徴を有している。そんな彼らの血統をめぐる秘密が火種となり、ロバート王の後継者争いが勃発する。ひとたび玉座が揺らげば、その争いには名家が続々と参戦。七王国の政治の中心となる王の小評議会にも、自身の野心のために暗躍するピーター・ベイリッシュや、その本心がつかめない密告者の長ヴァリスなどのクセ者たちが顔をそろえ、争いは熾烈を極めていく。
第2のポイントは、ウィンターフェルのさらに北にある巨大な氷の壁とその向こうの凍えた土地を舞台にした、異形の怪物ホワイト・ウォーカーとの戦いだ。氷の壁では、ナイツ・ウォッチと呼ばれる者たちが、野人と呼ばれる外敵から七王国を守るために警備をしている。かつては勇猛な戦士たちがそろい、名誉職といわれていたナイツ・ウォッチも現在では減少の一途をたどり、元犯罪者が刑罰の代わりに送られるようなありさまだ。そんな中で自身の居場所を見いだそうとするのが、スターク家の私生児ジョン・スノウ。彼がナイツ・ウォッチに志願した頃、壁の向こうでは死者が蘇るという異変が起こり始めていた。それは空想の産物と思われていたホワイト・ウォーカーによるものであり、その脅威をいち早く察知した野人たちは壁を越え南へ逃げようと計画している。ホワイト・ウォーカーはシーズンを重ねるほどに少しずつ、だが着実に七王国に忍び寄り、ナイツ・ウォッチは野人との戦いからさらなる脅威であるホワイト・ウォーカーとの戦いに直面。玉座争いとはまた違った恐るべきバトルが繰り広げられる。
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