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週刊誌スクープ大賞

実名報道貫く「週刊新潮」が、新聞メディアにチクリ「死刑確定で実名に切り替えるのは勝手すぎ!」

 新潮は、電車に乗っている酔っぱらい女ばかりを狙って、介抱するといって自宅に連れ込んでいた神奈川県相模原市の派遣社員、栗田良文容疑者(33)が、6月18日に女性の監禁容疑で逮捕された事件をやっている。

 犯行はいつも土曜日か日曜日。居眠りしている女性のそばに行って座り、介抱するフリをして電車から降ろし、タクシーで連れて帰る。

 どうして酔ったぐらいで、知らない男の部屋まで連れて行かれるのに気づかなかったのだろうか? 睡眠導入剤のハルシオンや危険ドラッグを使用していたのではないかという見方もあるようだ。

 不思議なことに、女性の身体に危害が加えられていたかどうかは「調査中」(相模原署副署長)だそうだ。女性の衣服に乱れはないそうで、被疑者は監禁ではないと容疑を否定しているそうである。

 まあ、最終電車で見る女の酔っ払いほど醜いものはないが、私は、介抱して「お持ち帰り」しようなどとは思わない。

 現代はすごい。大反響第5弾として「医者に言われても断ったほうがいい『薬と手術』」という特集を「ぶちぬき28ページ」もやっている。

 これだけのページを割いてやるからには、「売れる」という自信があるのだろう。だが、通読した読後感は、なぜこんなにやる必要があるのかという疑問だった。

 内視鏡や腹腔鏡手術が危ない。外科医はすぐ切りたがる。私も飲んでいる糖尿病の薬、ジャヌビアは肝臓にダメージを与えることがあるのかもしれない(私はおかげさまで今のところ酒の量も変わらないが)。

 製薬会社の営業マンが言っているように、製薬会社は「安くて安全な薬より、高くて危ない薬」を出したがる。その通りだと思う。

 リウマチ、腱鞘炎、変形性膝関節症、脊柱管狭窄症などは手術しないほうがいいのかもしれない。うつ病と統合失調症は、薬を飲めば飲むほど悪くなる。

 私の知り合いでも、がんの初期だといわれて入院したのに、抗がん剤を使われ、あっという間に亡くなってしまったのを何人も知っている。手術したため、1年以上入院し、病院から出られずに亡くなってしまった友人もいた。

 クオリティ・オブ・ライフを考えるなら、手術や抗ガン剤を使わずに普通の生活をしながら、その時を迎えたほうがいいとは思う。

 私はそうしようと思っているが、医者に「今のうちなら手術すれば完治します」「転移をさせないために手術しましょう」と言われて、「私は嫌です」と言い切れる患者がどれだけいるだろうか?

 セカンドオピニオンを求めるべきだということはかなり浸透してきたから、そうしたことをする人も、私の周りに何人もいる。

 だが、元慶應義塾大学病院の近藤誠氏のように、がんと闘うな、抗がん剤は使うなという主張をしている医者のところへ行かない限り、最初の医者の見立てをひっくり返すようなことをいう医者に出会うことは、これまたまれではないか。

 患者は不安でしょうがないのだ。誰かにすがりたいのだ。何分かの危険があっても、医者を信じたいのだ。結果、医療過誤に近い手術をされて、もう少し生きられる命を失ってしまうケースが後を絶たないのであろう。

 危険だと警鐘を鳴らすのはいい。失敗したケースを紹介するのもいいだろう。だが、今選択を迫られているがん患者は、現代のこの特集を読んで救われるのだろうか? より不安になるのではないか。

 こうした記事作りは難しい。そう思わざるを得ない特集である。

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