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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > カズレーザーが示す、自然体の知性
テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第128回

人類の後輩でいたい――カズレーザーが「カズレーザークリニック」で示す、自然体の知性

kazuracer.jpgサンミュージック公式サイトより

 メイプル超合金の快進撃が止まらない。

 昨年末、「M-1グランプリ」の決勝に出場すると一気に知名度が上昇した彼らは、一度見たら忘れられない強烈なキャラクターを2人ともが持っているという、稀有なコンビだ。

 安藤なつは、体重130キロ近い体形で、「性の化け物」を公言し、セフレの存在も認める女芸人。一方、金髪で常に全身赤い服を身にまとうカズレーザーは、及川光博、京本政樹、天海祐希といった「美しい人」がタイプだという、バイセクシャルだ。その恰好は、寺沢武一の漫画『コブラ』の主人公を模したものだ。「ヒーロー」になりたいのだという。

 同志社大出身のインテリで、クイズ番組などでも活躍。『アメトーーク!』(テレビ朝日系)のような芸人の力を試される番組に出ても、共演者から「その落ち着きはなんなの? 2世タレント?」と驚かれるほどいつも変わらずほほえみを浮かべ、「肩書さえ気にしなければ、ただの人間ですからね」と、誰に対しても態度が変わらない。あまりにも不自然なキャラクターなのに、どこまでも自然体。言うなれば“超自然体”だ。

 そんなカズレーザーをメインに据えたコーナーが、『お願い!ランキング』(同)の「カズレーザークリニック」だ。これまで不定期に3回放送されている企画で、東京大学を中心とした高学歴女子が抱える悩みをカズレーザーにぶつけ、それを解決しようというものだ。

 数学オリンピックの金メダリストやルービックキューブ日本一、あるいは高いIQを持つ人たちだけが入れる組織「JAPAN MENSA」の会員といった日本トップクラスの頭脳が「普通の人と会話のテンポが合わない」とか、「勉強に集中しすぎて、部屋の掃除ができない」などといった悩みをカズレーザーに打ち明ける。

 そうした悩みにも、カズレーザーはいつもの超自然体で飄々と答えていく。

 例えば「女子力の磨き方がわからない」という悩む東大生女子。彼女は周りが男子ばかりゆえ、普通の女子が、男性にモテるためにやることがわからないという。それを探るためにファッション誌を見ずにアニメを参考にしてしまったため、コスプレにハマってしまい、普段からゴスロリ系のファッションをしている。「東大で、女子で、しかもコスプレ好き=化け物」と自嘲する。

 それに対し、カズレーザーは「俺なんか、金髪で、バイセクシャルで、マッチョだぜ。でも、明るく生きてる」と笑い飛ばす。

 そして、そもそも「女子力」というのは何かと問う。そこで相方の安藤が「一般的に言われているのが『料理ができる』『飲み会で取り分けができる』」と解説を加えると、「愚問も甚だしいね」と、カズレーザーは持論を展開していく。

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