「世の中は甘いものだと思いなさい」蛭子能収の荒唐無稽な人生哲学『僕はこうして生きてきた NO GAMBLE,NO LIFE.』
#本 #蛭子能収
今や、テレビでは見ない日はないほどブレイクした蛭子能収。番組ではニタニタとした笑顔を振りまく一方で、ネットを検索すればブラックすぎる“マジキチ伝説”がゴロゴロと出てくる、デタラメな人物。本職がマンガ家であることを忘れられてしまっているようにすら思える。
『僕はこうして生きてきた NO GAMBLE,NO LIFE.』(コスモの本)は、そんな蛭子本人が幼少から現在までの半生を語る。
「遊んでいる時が人生で一番楽しくて充実した時間」だと語る蛭子。 “ギャンブラー”としての片鱗は、小学生のときからみえていたという。当時、友人とビー玉やお菓子を賭けて『自分が考えたゲーム』で遊んでいた。当然、考案した蛭子がそのゲームを熟知しているので、負けることはない。まるで、ドラマなどに登場するイカサマ師のようだ。
蛭子の有名なエピソードで、『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)に出演した際、タモリに井の頭公園の思い出を尋ねられ「よく青姦しにきた」と語ったというものがある。事実のようで「場所は井の頭公園の動物園とは反対側の森の中でした。(中略)やるなら絶好のロケーションでした。」と本書に詳細を綴っている。
また、蛭子を語るには外せない『ローカル路線バス 乗り継ぎの旅』(テレビ東京系)。番組内で歯に衣着せぬ発言をする蛭子だが、蛭子なりに思うところがあるらしい。「あまり人に気を遣わない僕でさえやはり女優さんには気を遣います。だからマドンナがバラエティ系のタレントさんだと正直ほっとします」と胸の内を明かしている。“バス旅”は人気を博し、映画版が制作され今年公開された。
ほか、漫画雑誌ガロに掲載されたデビュー作「パチンコ」を全編掲載。「ギャンブラーこそ働き者である」「世の中は甘いものだと思いなさい」など、蛭子がギャンブラー人生のなかで会得した『蛭子流・ギャンブル人生の哲学』その24か条を網羅。
“ちょっとヤバい人”蛭子能収。その飄々としたキャラクターは波瀾万丈な人生から得たものに違いない。
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