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裏切ったのは一体どっち!? オバマvs凄腕ハッカー 戦いの記録『シチズンフォー スノーデンの暴露』

citizenfour02NSAの内部資料をコピーして持ち出したスノーデン。パソコンの画面に驚きの事実が映し出される。

 日本では6月11日(土)から公開されるドキュメンタリー映画『シチズンフォー スノーデンの暴露』は、問題の渦中にあったスノーデン本人を主人公としたもの。“シチズンフォー”というハンドルネームを名乗ったスノーデンは、信頼できるドキュメンタリー監督とジャーナリストを潜伏先の香港のホテルまで暗号メールで呼び寄せ、驚愕の告白をする。温厚そうな29歳の若者が、世界を震撼させる重大機密を暴露する瞬間がカメラに収められている。香港のホテルの一室が舞台となっているが、フィクションである『007』シリーズや『ミッション・インポッシブル』シリーズでは味わうことのできないスリリングさに満ちた内容だ。パソコン上のパスワードの設定を変えても、NSAは2日間あれば当ててしまうこと、IP電話はオンライン状態だと簡単に盗聴されてしまうなどリアルなスパイ情報も盛り込まれている。スノーデンはパスワードを設定する際に、毛布を頭から被って上半身を隠す。そうしないと目の動きや腕の動かし方で、入力情報が分かってしまうという。

 テロの危険から市民を守るためという口実のもと、オバマ政権は世界中の人々のプライバシーを丸裸にするシステムを構築させた。その事実を公表したスノーデンは国家の最高機密を漏洩させた反逆者、売国奴として危険にさらされることになる。スノーデンいわく、覚悟の上での実名告発だった。オバマvs.スノーデン。お互いに正義を主張する者同士が、メディアを通じて激しくぶつかり合う。まるで現在公開中のアメコミ映画『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』のようだ。『シビル・ウォー』では自由の名のもとに正義であり続けようとするキャプテン・アメリカと、国連の管理下のもとで戦うことを選択したアイアンマンとが激突する。自由と管理、いったいどちらの正義が正しいのか?

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