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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 読んでおきたい「うつ病」マンガ
じゃまおくんのザオリク的マンガ読み

ゲイの毒舌精神科医がお悩み解決! 読んでおきたい『ツレうつ』以降の「うつ病」マンガ

■『アンタたち治るわよ!-ゲイ精神科医が心の病をぶったぎり』(講談社)

 こちらは、ゲイの精神科医Tomy先生と、漫画家はじめ先生による合作。ゲイの精神科医という時点で相当キャラが立っているのですが、相談に来る患者さんたちの悩みをオネエ言葉と毒舌でガンガン解決していく「元気の出るうつマンガ」です。

 うつがどうこう以前に、まずTomy氏のキャラが相当濃いです。一人称が「アテクシ」なのもなかなかのブッ飛び具合ですが、Tomy氏のパートナーで同じくゲイの精神科医ジョセフィーヌ氏がほぼレギュラーで登場し、ゲイカップル2人でキャッキャウフフしながら悩みを解決していきます。

 なにしろ本題に入る前に、いきなり2人の馴れ初めが(ゲイバーで出会って、その日に合体とか)描かれているあたり、うつ病マンガの中で、本作がいかに特殊な雰囲気なのか、おわかりいただけるのではないでしょうか。

 そして、相談に来るイケメン男性患者には、もれなく「Tomy’sサーチアイ」が発動。

 26歳の男性会社員の相談に対しては、

「あーん、いーわー、若い男にすがられるってカ・イ・カ・ン」

 32歳の男性エアロビインストラクターには、

「モテ筋…いいオトコ!」

 うつ症状を発症している娘の相談に来た父親にも、

「老けてもいないけど脂ぎってもいないわね! アテクシ若いのが好みだけど、こういうのもアリだわ」

……そんなん言われたら、かえってうつが進行するわ! と思わず突っ込まずにいられないほど、オネエキャラが徹底されています。ちなみに、うつ病だけではなく、躁うつ病、新型うつ、アスペルガー障害、ボーダーライン、パニック障害などなど、うつ病と一緒に語られやすいさまざまなメンタル系疾患についても取り上げられており、その解説も明快で、さすが精神科医! という内容になっています。ただ……解説は、ことごとくオネエ言葉なんですけどね。

 というわけで、今後一層ニーズが高まりそうな「うつ病」マンガを2作品ご紹介しました。読んでみると、自分には全然関係ないと思っている人でも、いつ自分や家族がかかってしまうかわからないということを、あらためて痛感しますね。読んでおいて損はないジャンルです。
(文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>)

最終更新:2019/11/13 17:17
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