“号泣議員”野々村竜太郎元県議をもしのぐ!? 舛添要一都知事の異常なタカリぶり
#週刊誌 #元木昌彦 #週刊誌スクープ大賞
さて、タックスヘイブン(租税回避地)の会社の設立などを手がける中米パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」から流出した「パナマ文書」だが、5月10日に国際調査報道ジャーナリスト連合は文書に記載されている20万以上に上る法人名や関連する個人名の公表に踏み切った。
文春によれば、文書に記載されている日本人は32都道府県に約230人だという。三木谷浩史楽天会長兼社長、重田康光光通信会長、島田文六シマブンコーポレーション前社長、友杉直久金沢医科大学名誉教授などの名があり、伊藤忠商事、丸紅、ライブドア、ソフトバンクBB、東京個別指導学院、東洋エンジニアリング、エム・エイチ・グループなどの企業名もある。
今のところ唯一「公職」から名前が挙がっているのは、都市経済評論家の加藤康子・内閣官房参与(57)。故・加藤六月農水相の長女で、ウエディングドレスの輸入販売などを手がける会社の代表を務めている。
タックスヘイブンそのものは違法ではない。資産家が相続税を軽くしたいためにタックスヘイブンに資産を移すときに、日本国内で譲渡税を支払っていれば、それ自体に犯罪性はない。読売新聞(5月10日付)は、「『パナマ文書』に記載されている日本の企業や一般個人を、現時点では匿名で報道します(自ら公表した分を除く)」としている。
パナマ文書に対する日本のメディアの反応が極めて鈍いのは、こうしたメディア側の「良識」があるからであろう。
だが、現代やポストが実名やサイトに載っている人たちを掲載しているが、この中に絶対、違法にタックスヘイブンを使っている人間がいるのは間違いない。
節税や商習慣の名目で、本来なら税金として徴収され、われわれに還元されるべき莫大なカネが流出している「ファクト」を徹底調査して、なんら違法なことをやっていないとしらを切る輩や企業の面の皮をひんむいてこそ、ジャ-ナリズムといえるのではないか。それをやらずに、外国メディアに頼りきりではまたまた日本のメディアはバカにされる。
メディアといえば、私も何度か会ったことがある元朝日新聞主筆の若宮啓文氏が旅行先の北京のホテルで亡くなった。享年68歳。新潮によれば、その日はだるい、手が震えるなどの体調の悪さを訴えていたようで、ホテルへ帰り、風呂に入ったままの姿で亡くなっていたという。
朝日のコラムに「竹島は韓国に譲ってしまったら」などと書いて物議を醸したと新潮は報じているが、確かに朝日が謝罪する前に自著で、従軍慰安婦問題に関する朝日新聞のキャンペーンには根拠がないと批判したことがあったと思う。
私は若宮氏から戦前の朝日新聞の戦争協力について聞いたが、過ちは過ちと認めながら、二度と繰り返さないために何をすべきかを真摯に話してくれた。反骨精神旺盛な素敵な朝日文化人だと思ったが、惜しい人を亡くした。
さて、私も買おうとしてAmazonを覗いたが、売り切れだった菅野完(たもつ)氏の『日本会議の研究』(扶桑社)だが、売れているというより、日本会議のメンバーが買い占めたとのウワサも立ち、物議を醸している。
また、扶桑社はどちらかというと日本会議の考え方に近い出版社と思われるが、そこからこういう本が出たということも話題のひとつである。
ポストは、この日本会議とはいかなるものかを巻頭で特集している。
日本会議国会議員懇談会というのがあるが、安倍首相、麻生太郎副総理、菅義偉官房長官、高市早苗総務相など、閣僚19人のうち実に16人がそこに所属している。
議員懇談会所属のベテラン議員が、こう話す。
「約40年前に前身となる団体ができた当初は、愛国心を持つ人たちで集まっているものの、各論では多様性のある団体だった。それが今では徐々に先鋭化し、安倍さんの考えに同調できる人間でなければ居心地が悪く感じるような状態です」
村上正邦・元自民党参議院議員会長は、このメンバーたちが原点としているのは宗教法人生長の家を設立した谷口雅春氏の教えで、谷口氏は現行憲法を占領基本法だと批判し、憲法改正というならばまず明治憲法の復効を宣言し、その後に改正すべきだと言っていたという。
ともかく、安倍首相のいる間に憲法改正をしてしまおうと後押ししている集団であることは間違いないようだ。アメリカのティーパーティーの日本版だと言ったら、怒られるかな。
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