【U-23日本代表】ガーナに3-0で快勝も「メンバーは3軍だった?」 リオ五輪”アフリカ勢対策”のはずが……
#サッカー #日本代表 #U-23 #リオ五輪
23歳以下で構成されるサッカーリオ五輪日本代表が「MS&ADカップ 2016~九州 熊本震災復興支援チャリティーマッチ がんばるばい熊本~U-23日本代表×ガーナ代表」で、ガーナのフル代表を3対0で下した。
はっきり言って、快挙である。ガーナ代表は、FIFAワールドカップ2014ブラジル大会でも、優勝したドイツと同じ“死の組”で接戦を演じている。ブラックスターズと評される、そんなチームに、ホームのアドバンテージがあるとはいえ、勝利した。これで、リオ五輪でのメダルも期待できる。……と言いたいところだが、気になる点があった。テレビから、アナウンサーの「(この試合のガーナ代表のGKは)フル代表でもゴールを守ったことのある選手です」という実況が聞こえたのだ。
そもそもこのアナウンサーは、「ワールドカップでベスト8にも進出したことのあるガーナのフル代表」とあおっていた。今回のガーナ代表のメンバーには、23歳以下という縛りはないため、間違いなく“フル代表”ではある。しかし、今回のメンバーにワールドカップブラジル大会を経験した選手はひとりもいない。あるサッカーライターも「今回のメンバーは、2軍よりもひどい3軍です」と話す。
「ガーナのフル代表で有名なのは、ACミランで本田圭佑のチームメイトであるケビン・プリンス・ボアテングや、ユベントスに所属するクワドォー・アサモアですが、それ以外のメンバーも欧州の有名クラブに所属しています。ですが、今回のメンバーには、欧州の有名クラブでプレーする選手は皆無。というよりも、所属クラブの一覧を見たわれわれ取材陣ですら『そんなクラブあったっけ?』と再確認しているくらいです(苦笑)」
これが、日本で行われるサッカー親善試合の現状のようだ。しかし、これは仕方がないことなのだろうか?
「そんなことありません。たとえば、近隣の強豪国である韓国や、力をつけてきている中国とテストマッチをやればいい。もしくは、今回のようなチャリティーマッチであれば、たとえばJリーグオーバー30選抜や、熊本出身&ロアッソ熊本在籍経験ありのJリーガー選抜などと戦うこともできた。今回のガーナ代表を見る限り、そのほうがいい試合になったと思います」(同)
立ち上がりこそガーナ代表を警戒していた選手たちも、前半中盤から油断し始めていた。その最たる例が、43分の奈良竜樹のミスだ。クリアすべきボールをトラップしようとした戦術的ミスと、トラップをミスした技術的なもの。「これくらい平気だろう」という甘いプレーが散見していた。リオ五輪に向けてアフリカ勢の怖さを知るはずが、慢心が生まれてしまうとは……。マッチメイクを担当する日本サッカー協会には、もう少し頑張ってほしいものである。
(文=TV Journal編集部)
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