“神スイング”稲村亜美を見習うべし!? 『ユアタイム』と市川紗椰に「本当に足りないもの」とは
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一方の「かむキャスター」は批判を集め、もう一方は応援される。その差は一体どこにあるのか? 端的に言ってしまえば、対象への愛情・情熱というほかない。
稲村は現在、各球場での始球式行脚が話題だ。そして、投げるたびに球速が増している。つまり、それだけトレーニングに励んでいる、ということ。タレントの始球式、といえば「ノーバン」ネタばかりで飽き飽きしていた中、100キロを超す「本格派」ピッチングを見せてくれるのだから、それだけで応援したくなる視聴者は多い。
また、『CSプロ野球ニュース』以外でも、テレビ東京系『ゴルフの真髄』、文化放送『関根勉のスポパラ』、ニコニコ生放送『話せるスポーツニュース スポヲチ』のアシスタントと、スポーツに特化した存在になっているのも特徴だ。専門性を極めよう、という姿勢もまた好感度を生む。
思い返せば市川も、人気が出たキッカケは鉄道や相撲へのオタクぶり、情熱あふれる語り口だった。だが、『ユアタイム』での市川といえば、コメントを求められても無難にまとめようとして、結果まとまらない……の繰り返しだ。とにかく、「熱量」が伝わってこない。それこそが、「かむ」こと以上の課題なのだ。
もちろん、まだまだ挽回できる機会はあるはずだ。4月29日の放送では「鉄道博物館オープン」のニュースを受けて、鉄道の歴史について熱を込めて語る市川の姿があった。また、別のニュースでマンガ『宇宙兄弟』の「本気の失敗には価値がある」という名言を引用してコメントを述べていたときも、本来のオタクぶりを感じさせるものがあった。あの表情をほかの場面でも見せてくれれば、番組の評価も市川の評価もまた変わってくるのではないだろうか?
だからこそ、5月の『ユアタイム』と市川にはちょっとだけ期待している。大相撲5月場所が、間もなく始まるからだ。野球ニュースでの素っ気ない表情よりも、大相撲を嬉々として語る市川の姿のほうがよっぽど見ていて心地いい。
なんなら毎日、鉄道と大相撲、マンガの話題を中心に据え、その合間にほかのニュースを取り上げるくらいの「アトランダムさ」がないと、市川の本領は発揮できないのではないだろうか? それが果たして、ニュース番組といえるのかはわからないが。
(文=オグマナオト)
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