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日刊サイゾー トップ > 海外  > 中国・揚子江の“遺体漁師”とは?

「中国の河川は“霊安室”になった」1週間で70体以上引き揚げる、中国・揚子江の“遺体漁師”とは?

yangtze-3中国の河川で引き上げられた溺死体の数々
yangtze-4引き上げ費用を払えず、川面に浮かぶ息子の遺体を見守るしかない両親

 1体引き揚げるごとに陳松さんには行政部門から必要経費として500元(約8,500円)が支払われ、遺族が現場に遺体を引き取りに来た場合には、遺族から慰労金という形で謝礼を受け取る。この金額はさまざまで、貧しい人からは500~600元(8,500~1万円)ほど、富裕層からは3,000元(約5万円)程度を受け取るという。

 農村部の物価と比較しても、これは良心的な価格といえるだろう。遺体引き揚げをなりわいにしている者には悪質な人間もいるようで、別の川で自殺した男性の遺体を引き揚げた漁師が、遺体を両親に引き渡す際に1万8,000元(約30万円)を要求。しかし両親には支払う余裕がなかったため、遺体が何日も水に浸かったままそれを見ているしかなく、なんとか5,400元(約9万2,000円)を工面して引き揚げてもらったという話もある。

 中国の闇は、まだまだ深い。
(文=佐久間賢三)

最終更新:2016/05/02 14:00
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