エロチックアートあふれる「ぺミクミ彫刻公園」で、思わず健康になる
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港でもらった観光案内によると、「彫刻家イ・イルホ(1946~)による性とナルシズムを主題とした、華麗で簡明で夢幻的な彫刻作品100点以上」が展示されているという。
この公園の持ち主でもあるイ・イルホは、海外でも展示を行い、韓国各地にちらばる彫刻公園にエロチックアート(や、そうでないもの)を設置する、その筋では有名な彫刻家だ。もともと自身のアトリエとして使っていた場所を公園として開放したのが、2005年のことだそう。
海岸に広がるシュールな景色は、アートと狂気の境界線はどこにあるのか、考えさせてくれるものがあったが、個人的には訪れた人々の反応が興味深かった。
やはりサイクリングウェアの中高年が次々と現れるのだが、おじさん3人組がリアルな結合部を見て「これは最高だ!」とおおはしゃぎ、一緒に記念写真を撮っていた。中年カップルもベスト撮影スポット探しに忙しい。つるっとした服装の彼らも、展示作品の一部のように見えた。
別荘のようなものがあるので入ってみると、そこは食堂だった。リビングには積まれた段ボールや何かを漬けたボトル、そして犬小屋が置かれ、おばあちゃんの家に来たようなゆるい雰囲気。
客は私のほか誰もおらず、とんでもなく自由な料理が出てくるのではと恐れたが、注文した海藻ピビンバは意外にも非常にうまい。採れたての海藻を使っているようである。性の公園で自然の幸が堪能できるという、微かな違和感はこれいかに。
再びママチャリに乗り、もとの船着き場へと戻った。エロチックアートの公園を訪れるつもりが、自転車をこいだり海藻を食べたりの健康スポットだった。船に乗る中高年サイクリストたちが、元気に声を上げ、うひゃひゃと笑っているのがまぶしかった。
●ペミクミ彫刻公園
住所 仁川市甕津郡北島面茅島里269-2
(文・写真==清水2000)
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