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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 珍級グルメ・『巨大鶏定食』
ホントにうまいのか? 珍級グルメハンター第53回

スゴいのはでっかいトリよりも、連続21年間お客さんを思い続ける店「巨大鶏定食」

DSCN5438ごはんもけっこう大盛りに盛られた丼から、大胆にハミ出している半身の鶏から揚げ。

 どうよこの丼のバランス、ちょっとおかしくね?

 丼の上に乗っかってるのは、鶏の半身のから揚げだ。下にあるごはんというか、丼からは完全にハミ出している。

 と、ここまで書いて謝罪しなくてはいけない。というのも、鶏を丼の上に載せたのは店の人ではなく筆者である。巨大から揚げ丼になる前は、こんな感じの定食デシタ。

DSCN5435丼の正体は、実はこんな定食だった。こんな大きな鶏、クリスマスの時以外食べたことがない。

 半身のから揚げは別皿に盛られていたのだが、それにしてもバランスが……。

 これは、函館の住宅街にポツンとある「たつみ食堂」の名物メニュー『ジャンボとり定食』だ。このでっかい鶏定食を出すひなびた食堂が、函館で有名な店だ。

 時折、雪を散らしてクルマが通る音が聞こえてきそうなほど、店内は静まり返っている。筆者が入店した午後8時頃に客はなく、注文するとお母さんの返事があり、その後は小さなポータブルラジオから甲高い声と切ない音楽が流れているだけ。後から入って来た常連とおぼしき普段着の客もやはり、注文のときと、「ごちそうさま」という二言しか発しなかった……。

 函館の街には外国人観光客もたくさん訪れているだけに、知らない外国人が入ってきたら、ここはおしゃべりしてはいけない店だと思ってしまうのでは? と思うほど言葉数の少ない、ひっそりとした店なのだ。

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