加工食品の黄金則“至福点”は誰を幸せにする? 消費者を砂糖中毒にする大企業の裏の顔を暴く!
#映画 #インタビュー
──今日は日本の代表的なスイーツとして羊羹を用意したのですが、よかったら試食してみません?
ガモー OK! うん、美味しいよ。思ったより全然甘くないね。このくらいの甘さだと豪州の子どもたちには物足りなく感じるかもね。
──日本では仕事や勉強を終えた後に、がんばった自分へのご褒美としてスイーツやスナック菓子を平らげる人が少なくありません。そんな習慣をどう感じますか?
ガモー ダメだとは思わないよ。この映画のテーマでもあるわけだけど、砂糖がまったくダメだとは言ってなく、1日の糖分摂取量を考えようというのが僕からのメッセージなんだ。自分へのご褒美としてスイーツを食べるのは全然かまわないけれど、それが朝からチョコレートを齧って、昼にアイスクリームを舐めて、夜もケーキを食べていたら、それは1日の適量を遥かに越えてしまう。そんな無謀な生活を続けると大変なことになるよということ。だから、砂糖に関する正しい情報を知って、自分にとっての正しい選択をしてほしいということなんだ。
──体のメカニズムと社会のメカニズムの両方を知ることが大事だと。
ガモー まったくその通り! 砂糖は煙草とよく似ていると思う。今では煙草についての情報は一般化し、パッケージにも警告文が表示されるようになったけど、砂糖にはそんな表示はされていないし、食品業界から資金援助を受けた科学者が食品業界に都合のいい研究発表をしたりもする。何が正しいのかをきちんと見極められる目を養うことが大切だよね。教育にも関わってくる問題でもあると思うよ
(取材・文=長野辰次/撮影=後藤秀二)
『あまくない砂糖の話』
監督・脚本/デイモン・ガモー 出演/デイモン・ガモー、スティーヴン・フライ、イザベル・ルーカス 配給/アンプラグド 3月19日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
(c)2014Madman Production Company Pty Ltd,Old Mates Production,Screen Australia ALL RIGHTS RESERVED http://amakunai-sugar.com
●デイモン・ガモー
1976年オーストラリア生まれ。俳優として『パトリック 戦慄病棟』(13)など様々な作品に出演。日本でもHuluで配信中の豪州の人気ドラマ『ウェントワース女子刑務所』では看守長・エリカの婚約者役を演じた。監督として短編映画『One…』(10)、『Animal Beatbox』(11)があり、初めての長編映画『あまくない砂糖の話』(14)は豪州のドキュメンタリー史上最高のヒット作に。
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