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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 砂糖中毒にする大企業の裏の顔
ドキュメンタリー映画『あまくない砂糖の話』監督インタビュー

加工食品の黄金則“至福点”は誰を幸せにする? 消費者を砂糖中毒にする大企業の裏の顔を暴く!

■低脂肪ヨーグルト、シリアル食品を食べても健康にはならない

IMG_2587「砂糖の摂り過ぎで、気分が沈み、何度も実験をやめようと思った」と2カ月間にわたる人体実験を振り返るガモー。普段は陽気なオージーです。

──ガモーさんは健康的な食品を毎日食べ続けることで、どんどん不健康になっていく。肥満体になり、脂肪肝になり、気分が沈み、嘔吐感に襲われる。まるで超ブラックなコメディを観ているかのようでしたが、途中で撮影を続けるのがイヤになりませんでした?

ガモー 2~3回、もう止めようと思ったよ(笑)。特に米国に渡ってからの後半は気分も悪く、すっかりお腹がブヨブヨになってしまい、もしかしたら彼女の出産に立ち会えないんじゃないかという不安感にずっと悩まさていたんだ。プロデューサーも僕がひとりで監督と出演も兼ねていて、全部できるのか心配していたよ。豪州に帰りたい、彼女のもとに早く戻りたいと思ったけど、でも作品としては、僕がどんどん太って不機嫌になっていくほうが盛り上がるわけだよね(笑)。砂糖が体にどんな影響をもたらすのかよく分かるはず。健康は一時的に害したけれど、映画としてはその分面白くなったんじゃないかな。

──日本では1999年に出版された『買ってはいけない』(金曜日)という本が食品添加物を含んだ食品名などをリスト化して大ベストセラーになったのですが、そのすぐ後に『「買ってはいけない」は買ってはいけない』(夏目出版)という批判本が発売されました。この手の主張にはアンチが現われがちですが、『あまくない砂糖の話』は食品業界から圧力が掛かったりはしませんでした?

ガモー 『「買ってはいけない」は買ってはいけない』ってウケるね(笑)。豪州は砂糖輸出量が世界第3位で、それだけ製糖業界はとても力を持っているんだ。今回の映画の公開にあたって、5人の弁護士と相談したよ。彼らの答えは一致していた。企業側はこの映画については何も触れてこないはずだと。もし、映画の上映に対して圧力を掛けるようなことをすれば、今はSNSが発達しているからそのことが広まって逆に印象を悪くすることになる。だから大丈夫だと。実際、弁護士たちが予見したように企業側からのクレームはまったくなかった。これが15年前だったら、まだインターネットがそれほど普及していなかったから違ったかもしれないね。インターネットで調べれば、加工食品に含まれている成分を知ることもできる。ある意味、消費者側にとってはいい時代になっているとも言える。人と違った発言をすると叩かれたり、炎上したりする可能性もあるけど、大企業がよくないことをしていたり、環境問題に関しては、きちんとした事例を挙げながら自分の考えを発言できるようでいたいよね。

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