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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 本当に生きてる「活いか踊り丼」
ホントにうまいのか? 珍級グルメハンター第51回

丼の上から逃げ出す!? 本当に生きてる「活いか踊り丼」

 北海道新幹線開業直前の2月末、はるばる雪の函館までやって来た。それは、「この一杯の丼を喰うためじゃ!」と言っても過言ではない。それなのに、ああ、それなのに……。

 函館名物といえば、観光客のほぼ100%が立ち寄るJR函館駅のすぐ横にある朝市も、そのひとつ。そこで食べられる魚介類は、内地ではなかなか口にすることのできない新鮮さである。その朝市の中でも、ある衝撃的なシーンで有名なのが、この『活いか踊り丼』なのだ。

 ムービーを見るとわかるように、すでに、まな板の上どころか、刺身にされて丼に盛られているにもかかわらず、箸を構えて今にも喰らわんとする人間に対し、めまぐるしく体色を変化させて威嚇するかのようなイカの生命力は、まさに感動のひと言だ。

 そして、その感動のピークは、醤油を回しかけた瞬間に訪れた! 頭と足に醤油がかかった途端、イカは丼の上で足をジタバタさせて最後の抵抗を始めたのだ! イカでもやっぱり傷口に醤油は染みるのだろうか。

DSCN5328ゲソの部分はお願いすると食べやすく小さく切ってくれる。それでもまだ動いていた。

 しかし、残念だったのは、この時期、足の短いヤリイカしかいないこと。足の長い真イカならば、醤油をかけた途端、起き上がって丼から逃げ出す、あの有名なシーンが見れたかも知れない。それを楽しみに来たのに……。

 だが、半透明で新鮮なイカのコリコリした食感と甘さこそが活イカ丼の命。踊らなくても逃げ出さなくても、函館の味に変わりない。

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