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日刊サイゾー トップ > 社会 > 事件  > 覚せい剤100キロ運搬で衝撃広がる

名物船長“覚せい剤100キロ運搬”逮捕で、釣りファンに衝撃広がる「なぜ、あの人が……」

5604184017_0b84aee3b2_zイメージ画像 Photo By 欣盈 from Flickr.

 鹿児島県沖から、大量の覚せい剤を密輸入。これを所持していたとして、暴力団組員ら男4人が福岡県警に逮捕された。押収量は約100キロで、末端価格にして70億円というから、ものすごい量だ。

 10日に逮捕されたのは、指定暴力団・山口組から分裂した神戸山口組の中核団体・山健組の組幹部や與組最高顧問の誠心会会長ら4人で、鹿児島市のフェリーターミナルで大量の覚せい剤を所持。彼らが逮捕されて数日後、遊漁船で覚せい剤を運搬していたと見られる西野禎一容疑者も新たに逮捕された。

 西野容疑者は、多数の釣り番組に出演経験がある鹿児島県屈指の漁師として知られ、ダイビングのインストラクターの一面をもち、徳之島の名所案内人としても有名だった。容疑者を知る観光業の女性は「まさか西野さんが」と絶句した。

「船の仕事は順調そうだったので、そんな裏の仕事があっても、受ける人には見えなかった」(同女性)

 ただ、鹿児島では薬物の洋上取引が古くからささやかれていた。鹿児島で10年近く前まで漁業に従事していた男性が明かす。

「長いこと、定期的に逮捕者が出ていましたよ。北朝鮮やベトナムの船なんかとの洋上での麻薬取引は有名でね、東シナ海の領海法で取り締まりの甘い場所や、レーダーの届きにくいところを狙って取引するんです。90年代までは本土から遠くない宇治群島の南西などでよく行われていたんですが、今は厳しいから『沖縄まで行ける船あるか』という感じで、遠方の船を求める募集があるんです。基本は前金300万円、成功報酬200万円前後で、荷物に関することは一切聞かない約束ですが、違法薬物だというのは明らかですよ。そんな話を受けるのは当然、金に困っている連中だけです」(同男性)

 鹿児島では近年、本業の漁業では生活できない者が増え、船の数も減っているという。実際、昨年はその養殖量日本一を誇る鹿児島産ブリ・カンパチを主力に扱っていた市内の大手販売者「株式会社かごしま漁業応援団」が倒産。今年1月には、ついにその養殖先である西桜島漁業協同組合が破産申請、負債額は12億円。魚価の低迷で資金繰りに行き詰まった。西野容疑者も、ひょっとすると以前より収入の減少があったのではないかとささやかれる。

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