テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第116回
「聞き流す名人」40周年を迎えた『徹子の部屋』黒柳徹子の驚異的な純粋さ
2016/02/15 17:00
#黒柳徹子 #テレビ裏ガイド #てれびのスキマ
もちろん、そんなことは、そういう体(てい)で言ったことくらい誰だってわかる。だが、黒柳だけは本気なのだ。
40年間、『徹子の部屋』というトーク番組をやっていて、いや、それどころかテレビ草創期からテレビの世界に身を置きながら、この“純粋さ”は驚異的だ。
何年か芸能界にいれば、いや、いなくてもテレビを見ていれば、気づくであろう「段取り」的なやりとりには一切無頓着。すべてが本気。自分が面白くなければ、それをフォローしたりしないし、自分が面白いと思えば何度でも繰り返す。そこに悪意は微塵もない。
それが黒柳徹子だ。
今は出演者のみならず、視聴者までもが「テレビ的にどうか?」などとメタ視点でテレビを見る時代だ。
そんな中で、黒柳徹子のその真っすぐさは唯一無二なものだ。
さまざまなものを斜めに見ながら面白がるのもいいだろう。けれど、彼女のように真っすぐにものを見るということも、今の時代だからこそ求められているのではないだろうか。
「じゃあ、50周年のとき、また来てください」
さんまは、そう言われ思わず吹き出したが、黒柳徹子は間違いなく本気だ。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)
最終更新:2019/11/29 17:42
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