トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 黒柳徹子の驚異的な純粋さ
テレビウォッチャー・てれびのスキマの「テレビ裏ガイド」第116回

「聞き流す名人」40周年を迎えた『徹子の部屋』黒柳徹子の驚異的な純粋さ

 もちろん、そんなことは、そういう体(てい)で言ったことくらい誰だってわかる。だが、黒柳だけは本気なのだ。

 40年間、『徹子の部屋』というトーク番組をやっていて、いや、それどころかテレビ草創期からテレビの世界に身を置きながら、この“純粋さ”は驚異的だ。

 何年か芸能界にいれば、いや、いなくてもテレビを見ていれば、気づくであろう「段取り」的なやりとりには一切無頓着。すべてが本気。自分が面白くなければ、それをフォローしたりしないし、自分が面白いと思えば何度でも繰り返す。そこに悪意は微塵もない。

 それが黒柳徹子だ。

 今は出演者のみならず、視聴者までもが「テレビ的にどうか?」などとメタ視点でテレビを見る時代だ。

 そんな中で、黒柳徹子のその真っすぐさは唯一無二なものだ。

 さまざまなものを斜めに見ながら面白がるのもいいだろう。けれど、彼女のように真っすぐにものを見るということも、今の時代だからこそ求められているのではないだろうか。

「じゃあ、50周年のとき、また来てください」

 さんまは、そう言われ思わず吹き出したが、黒柳徹子は間違いなく本気だ。
(文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>)

「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから

最終更新:2019/11/29 17:42
12
ページ上部へ戻る

配給映画