“ドロ沼の父子確執”を繰り広げる長嶋茂雄と一茂親子がついに完全決裂か! 一茂が巨人からも追放されていた
その後も、バーニングの周防郁雄社長や幻冬舎・見城徹社長が親子の仲介に入るなどしたが、確執は解消されるどころかさらに泥沼化し、年を経るごとに激しさを増していく。15年正月に放映されたミスターのドキュメント番組『独占!長嶋茂雄の真実〜父と娘の40年物語〜』(TBS系)では、一茂に一切触れられないという異様さで、確執の根深さを改めて浮き彫りにした。
さらに、一茂自ら「長嶋家の家族断絶」を赤裸々に告白するという事態も発生する。しかも法廷の場で。
一茂は「週刊新潮」(新潮社)13年5月16日号が報じた“長嶋家家族崩壊”記事に対し名誉毀損で提訴していたが、15年5月に証人尋問のため出廷し、そこで長嶋家や親子の関係について「もともと長嶋家はバラバラです」と衝撃的証言をしたのだ。
例えば「新潮」記事では三奈との関係を「兄妹の絶縁状態は今も続いている」と書いているが、一茂は「もともと長嶋家はバラバラで、母の生前も6人そろって旅行に行ったことも、食事だってそろってしたことは一度もないです」と、そもそも家族が断絶していたことを証言。またAさんとの確執についても、ミスターは脳梗塞の後遺症もあってAさんへの依存が強まり「すべて言いなり」であり、Aさんを“後妻”とさえ認識していることなどを証言している。
もちろん家族のあり方は様々であり、“正しい家族”などというものはどこにもない。しかし、世間一般の人々が長年抱いてきた“長島ファミリー=理想の家族”というイメージを覆す証言だった。そしてこうした一茂の証言から見えてくるのは、もはや一茂と、ミスターら一族との和解など不可能だということだ。その結果が今回の球団・ミスターとの訣別だが、その背景について「週刊現代」にはこう記されている。
「一茂がテレビの情報番組でコメントしたり、幅広くタレント活動ができるのも、結局、読売巨人軍の肩書き、その背後にいる父の存在が大きい。それなのに一茂は、球団の仕事より、タレント活動のほうが目立ち、『あいつは巨人より、テレビの方が大事なのか?』と批判的に見る人が球団内部に増えた。結局、球団主導で一茂外しが断行されました」
戦後最大のスポーツ界のスーパースターとして莫大な利権を築く一方、まったく家庭を顧みなかった父親と、世間が父親に抱く理想像とはかけ離れた家族環境のなかでただただ甘やかされた息子。戦後最大のスーパースター“長嶋茂雄”という歪な虚像がもたらした泥沼の利権争奪戦と家族崩壊が収束することはあるのだろうか。
(林グンマ)
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