「僕は狂ってない」 TBS『クレイジージャーニー』で話題の写真家・佐藤健寿が語る、10年間の奇妙な冒険
#インタビュー #佐藤健寿
――テレビだからこそ、取材できた場所ってあるんですか?
佐藤 テレビだからこそというわけではないですが、逆にテレビでよくできたな、というのは廃墟ですね。廃墟って、個人で行く分には簡単というか、基本的にはみんな無許可で、勝手に侵入して撮っている場合が多いんですよ。テレビでなぜ今までやらなかったかといえば、許可取りがめちゃくちゃ難しいから。テレビだから不法侵入はできないし、そもそも誰が許可を持っているのかもわからない。けれど、僕が番組で行った4カ所の廃墟は、運よく許可が取れたんです。事前にロケハンして、タレントさんを連れて行って、「はい撮ります」というのとは違って、リアルな廃墟探検の様子を番組で公開できたのは、画期的なことなんじゃないかと思いますね。ありていなテレビ番組として見せるんじゃなくて、廃墟写真家とかそういう人たちが普段やってるやり方で、そのまま番組として放送できたのは、僕としても面白かったです。
――書籍だけでなく、テレビ、ラジオなどさまざまな方面に活動の幅が広がり、「奇界遺産」というジャンルもすっかり確立されましたね。
佐藤 僕は別にマニアだけに向けているわけではなくて、むしろ変わったものを、全然興味がない人たちにこそ見てもらいたい。だからテレビに出てるというのもあります。最近も、歌舞伎町歩いてたらホストみたいな人に声かけられて「番組見て、本買いました。共産党ホール、やばいっすね」って言われて、つくづくやっててよかったなと思いましたね(笑)。
――今後、どんなことにチャレンジしてみたいですか?
佐藤 幸い、テレビ番組でもラジオ番組(NHKラジオ第一『ラジオアドベンチャー奇界遺産』)でも割と自分がやりたいようにやらせてもらっています。ただ、昨年は意図していろいろなことに手を出した時期だったので、今年はもう一度初心に戻って本を作りたいですね。
――待望の『奇界遺産3』ですか!? 楽しみにしています!
(取材・文=萩原雄太[かもめマシーン])
●佐藤さん今後の予定
1/27(水)『クレイジージャーニー』DVD発売
1/29(金)「TRANSIT 佐藤健寿 特別編集号 美しき不思議な世界」発売
1/29日(金)~2/8(日) 写真展「From Caves to Spaces」(中目黒Roots to Branches)を開催
2/5(金) TRANSIT特別編集号「美しき不思議な世界」発売記念トークイベント(代官山蔦谷書店)
公式サイト<http://kikai.org/>
Twitter <https://twitter.com/x51>
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事