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『ソレダケ/that’s it』DVD&Blu-rayリリース記念レビュー

染谷将太、綾野剛ら旬のキャストが火花を散らす! 何度もループする特殊ドラマ『ソレダケ/that’s it』

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 だが、肉体の死=魂の消滅ではなかった。石井監督や主演の染谷をはじめとするスタッフ&キャストの胸の中には、吉村が熱く叫ぶブッチャーズの演奏がずっと鳴り響いていた。一度白紙状態となっていた企画が異なる形で甦った。それが何度死んでも生き返って戦い続ける男の物語『ソレダケ』だっだ。いわば、ブッチャーズ吉村の熱い魂がコアとなり、石井監督がその熱気を元に世界を立ち上げ、現実社会を生きる染谷将太らキャスト陣がパラレルなもうひとつの世界として肉体化してみせた多重構造のドラマなのだ。

 ブッチャーズにとって最後のアルバムとなった『youth(青春)』の最後を飾るドラマチックな曲「アンニュイ」が流れる中、『ソレダケ』のクライマックスシーンが始まる。千手の待つアジトへと、大黒と阿弥はたった2人きりでカチコミを掛ける。このシーンは痺れるほどカッコいい。完全武装した2人は臨戦態勢となり、天に向かって咆哮する。何者にも屈しない2人は、人間の姿をした一対のドラゴンだ。下流社会だとか逃れようのない運命だとか、そんなつまらない幻想を吹き飛ばしてしまう精気が2人の身体にはみなぎっている。観ている側にも感染するほどの熱量がここにはある。

 火傷しそうなほど熱いこのシーンを観るために、『ソレダケ』は繰り返し再生することになる。その度に大黒は目覚めることになる。そしてブッチャーズの熱き音楽は、我々の魂を揺さぶり続ける。
(文=長野辰次)

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『ソレダケ/that’s it』
監督/石井岳龍 脚本/いながききよたか 音楽/bloodthirsty butchers 
出演/染谷将太、水野絵梨奈、渋川清彦、村上淳、綾野剛 
1月20日(水)よりBlu-ray、DVD同時リリース
http://soredake.jp
(c)2015 soredake film partners. All Rights Reserved.

最終更新:2016/01/20 15:55
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