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週刊誌スクープ大賞

“SMAP解散”を伝える大手メディアの大愚行「ファンこそが、彼らを守ってやるべき時」

 だが、待ってほしい。今は奴隷制の時代ではない。しかも、先に触れたようにSMAPは事務所へ多大な貢献をしてきているし、ほとんどが40を超えているオジサンの集まりである。一人一人が独立しても立派にやっていけるのに、事務所を出ることが「人でなし」のようないい方は時代錯誤であろう。

 チンピラタレントではなく超大物の独立というので、あわてた芸能界のドンにでも吹き込まれたのかもしれないが、ジャ-ナリズムとは思えない事務所寄りの一方的な書き方である。

 デイリースポーツ(1月18日)は「女性マネジャー退社に追随、事務所に反旗を翻したとしてメリー喜多川副社長(89)の逆鱗に触れた4人。関係者によれば、副社長への直接の謝罪はもちろん、放送、広告など関係各社への謝罪行脚なくして、残留の道は開けないという。誠心誠意を尽くした4人の謝罪が、残留への第一歩となる」。

 関係各方面に土下座して謝れというのだ。平成版「女工哀史」だ。

 ネットやTwitterでは、ジャニーズ事務所のやり方に対して批判の声が上がっている。

「ジャニーズのタレント独立劇ではこれまで、ジャニーズ事務所が裏で圧力を使い、誰にも知られない形でこっそり仕事を干し上げ、スキャンダルを流し、そのタレントをつぶしてきた。ところが、今回はその強引なやり口が一般の人たちの間にバレてしまい、ファンが批判の声を上げ始めたのだ。実際、ジャニーズ事務所とメリー氏への非難の声は事務所への電話攻勢だけでなく、ツイッターでも一時、『メリー喜多川』がホットワードの1位になるなど、日増しに大きくなっている」(LITERAより)

 ここまできたらキムタクはソロ活動、中居ほか4人は独立してSMAPとして活動していけばいい。SMAPの名称を事務所側が使わせないといいだす可能性もあるが、そうなればファンたちが守ってやって、事務所側へ抗議をすればいい。

 こんなジャニーズ事務所の「横暴」を後押しするスポーツ新聞やワイドショーこそ、批判されて然るべきだと思う。

 次は第2位だが、本当の意味での大スクープはこちらのほうである。

 文春は、「宮中重大スクープ」と謳って12月23日の天皇誕生日の日に、美智子皇后が雅子妃を「叱った」というのである。

 記事には、詳細な美智子皇后の言葉が記されている。これは「すべての事情を知る千代田関係者が、その顛末を詳細に証言した」(文春)とあるから、美智子皇后の了解を取った上で文春に話したということだろう。

 かいつまんでいえば、雅子妃の病気について、多くの人々の前に姿を見せることが最善の道で、それが「適応障害」という病気にも、とても良い効果をもたらすのではないか。

 もっと時間をかけて被災地を訪れ、被災者の方々の気持ちに触れるように。天皇陛下が大切に思われている広島原爆の日、長崎原爆の日、終戦記念日、沖縄慰霊の日の意義を深く考え理解してほしい。

 中でも雅子妃の実家、小和田家とのことは、かなり厳しい言葉で話している。

「ご家族という意味では、(連絡を取るのは)良いことであるけれど、皇室という中で小和田家は特別の存在ではありません。小和田家と、浩宮が育ってきた皇族というのは、文化が違うのですから。皇族の文化の中にある雅子が小和田家と触れ合いを持つという、そういう心構えでなければならないのよ」

 美智子皇后は、実家である正田家には、嫁いだ後ほとんど顔を出さなかった。正田家側も控えめな態度で、母親の富美子さんは「機械(電話)を通してしか娘と話すことができません」と語っていたという。

 それに比べ、何かと小和田家と会いたがる雅子妃に、皇室に嫁ぐということはどういうことなのかを諭されたのである。

 さすが文藝春秋。美智子皇后と雅子妃の極めてプライベートな会話まで事細かに掲載するというのは、よほどの信頼関係がなければできないことである。

 私は、皇室にはほとんど関心がなかったため、このスクープがどれほどの価値があるのかわからないが、一読の価値は間違いなくある。

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