手術費捻出のため、重い心臓病を患う2歳児が自ら空き缶拾い……中国医療保健制度の闇
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中国福建省から、また残酷なニュースが入ってきた。「網易新聞」(1月7日付)によると、福建省福州市ビン侯県に両親と3人で暮らす笑笑ちゃん(2歳)は先天性の心臓病を患っており、医師から手術が必要だと宣告された。しかし、手術費用は10万元(約200万円)で、小さな裁縫店を営む笑笑ちゃんの両親がとても工面できるような金額ではない。
さらにこの一家にとって絶望的だったのは、笑笑ちゃんは3歳までに手術をしないと命が助からないという現実だった。手術費を少しでも早く稼ぐため、両親は実家に笑笑ちゃんを預け、都会へ出稼ぎに行った。さらにそれでは足りないので、笑笑ちゃんは祖父母らと一緒に、路上でペットボトルや空き缶の回収をして換金するという生活が始めたのだ。
最初は祖父母だけで空き缶拾いをしていたが、笑笑ちゃんはその姿を真似するようになり、毎日自ら進んで路上で空き缶やペットボトルを拾い集めるようになったという。無邪気にペットボトルを一生懸命拾う笑笑ちゃんの姿が中国のネット上にアップされると、中国版Twitter「微博」を中心に、同情の声が集まった。さらに、中国の医療制度の不備を嘆く者も少なくなかった。
「この少女の笑顔を奪ってはいけない。笑笑ちゃんに募金したい」
「国の医療保険の余剰金は7,600億元(約15兆2,000億円もあるのに、なんで必要としている人に渡らないんだ!」
「こんな小さな女の子ひとりすら助けないで、政治家は何が“中国の夢”だ。笑わせるな」
笑笑ちゃんの記事が拡散されると、中国全土から募金の申し出が殺到し、わずか3日で手術費を大きく超える23万元(約460万円)もの募金が集まった。募金には、笑笑ちゃんと同じ福州市出身の中国の大人気女優・姚晨(36)からのものも含まれていた。笑笑ちゃんは現在、無事に手術を終え快方に向かっており、昨年12月に3歳の誕生日を迎えることができたという。
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