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日刊サイゾー トップ > エンタメ > テレビ  > 『紅白』裏番組の潰し合いが…

当然の結果? “格闘技復活”はならず……振るわなかった『NHK紅白歌合戦』の裏番組は潰し合い

 14年は、『THE FACE OF 2014 世界が選ぶ今年の顔!アワード』(午後6時~9時)が4.0%、『ワンピース エピソードオブチョッパー+冬に咲く、奇跡の桜』(9時~11時)が3.3%、『2014→2015 ツキたい人グランプリ~ゆく年つく年~』(11時~深夜2時)が2.5%で、オール「5下」であったため、第2部の7.3%は近年のフジとしては、がんばった方といえる。ただ、“格闘技対決”では、TBSの井岡戦、魔裟斗戦に敗れた。

 主力カードが曙vsボブ・サップ、バルト(元大関・把瑠都)vsピーター・アーツ、山本アーセンvsクロン・グレイシー、エメリヤーエンコ・ヒョードルvsシング・心・ジャディブといったあたりでは、やはり少々弱かった。12月29日と31日と2興行に分け、桜庭和志、石井慧らの試合を大みそかに持ってこられなかったのも響いた。かつて、『PRIDE』は『紅白』の裏で15%を超える人気コンテンツだったが、“今さら”感は拭えなかった。最高で7%台では、今年の大みそかも『RIZIN』を放送するかどうかは微妙なところだろう。

 ここ数年、『紅白』の裏で健闘していたテレビ東京は、内山高志、田口良一の世界戦をオンエアした『THE BEST OF BEST 大晦日2大世界戦SP』(9時30分~11時30分)が3.7%止まり。ボクシング特番は前年の5.6%から、1.9ポイント下げた。

 かつて、フジは05年まで『PRIDE』を、TBSは10年まで『Dynamite!!』を大みそかに放送していた。15年はTBS『KYOKUGEN』、フジ『RIZIN』が参戦したが、格闘技ブームは今や昔で、どの局も2ケタ台に乗せることはできなかった。TBS、テレ東のボクシングを含め、格闘技ファンが少ないパイを奪い合って、潰し合っただけとの印象が強い。テレ朝『くりぃむVS林修!』は微増したが、日テレ『ガキ使』は微減で、『紅白』の視聴率が下がった分を、うまく取り込んで、大きく数字を上げた局はなかった。

 中には、フジ『RIZIN』の7.3%が“健闘”と評する向きもあるが、それは同局の昨年までの惨状と比較したら、そう見えるだけ。とうの昔にブームが去ったK-1や、総合格闘技を放送しても、喜ぶのは一部のファンだけ。格闘技ファンではない一般視聴者にとっては、興味の対象にすらならない。魔裟斗も『RIZIN』も、視聴率1ケタ台しか取れなかったのは当然の結果といえるだろう。

 その意味で、日テレ以外の4局は、今年の大みそかの『紅白』の裏のラインナップを再考した方がよさそうだ。
(文=森田英雄)

最終更新:2016/01/12 11:31
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