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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 話題の漫画家・まんしゅうきつこ
『まんしゅう家の憂鬱』発売記念インタビュー

漫画家・まんしゅうきつこ「やっと“憂鬱な家族”を笑い話に変えることができた」

■家族のことを書く、ということ

――……家族の漫画を描いて、よかったなと思ったことは?

まんしゅう 私、自分の家族が変わってるなんて、1mmも思ったことなかったです。でも友達が遊びにくると、必ず言われる。「ほんっとに、変わってるねぇ……」って。まず聞かれるのが「ケンカしてるの?」です。ケンカはしてないんです。ただ会話が常にケンカ腰で、罵声が飛び交ってる家なんです。この本を描いて、みんなに「面白い」って言われて、ようやく「うちは変わってたんだ……」と認めることができました。

――家族のことを描くというのは、自分を見つめる作業でもあったんですね。

まんしゅう つらかった話を笑える話に変換させることで、嫌な気持ちを昇華させているのかもしれません。うまく説明できないけど、私がこれから生きていく上でとても大切な作業だったと思います。

――今後、描いてみたい題材はありますか?

まんしゅう 本当はノンフィクションではなく、フィクション作品を描きたいんですよ。スポ根とかカンフー漫画とか。殺人拳法のお話とか。正直、私にとって、エッセイ漫画は楽なんです。実際体験したことを絵にするのは、フィクションよりたやすいと思う。本当にやりたいのはフィクションですけど、そこまでの能力はまだ自分には備わっていないので、もう少し修業して、技術力を身につけたいですね。

――殺人拳法のスポ根漫画、楽しみに待ってます!

まんしゅう ……でもわからない、いつやめたいという気持ちが勝ってしまうか。来年くらい、全部の連載終わりにしてたりして(笑)。
(取材・文=西澤千央)

最終更新:2016/02/19 20:06
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