人気者だからこその悲しき宿命……帝王・武豊の「決して超えられない壁」とは
2015/12/19 22:00
#競馬 #武豊 #G1 #ディープインパクト
一言でいうなら、武豊が“波乱の主役”になれないのは、彼の異常な人気の裏返しでもある。今でこそ外国人や地方のトップジョッキーの参戦で落ち着いた感のある武の人気ぶりだが、全盛期にはまさに「異常」と言っても差し支えない状況だったようだ。
「武が初めてG1を勝ったのは、19歳の時でした。菊花賞でスーパークリークという馬に乗る予定だったのですが、スーパークリークは前哨戦で3着、6着と敗戦を繰り返し、菊花賞に出走する賞金が足りなくて回避する馬を待っている状況でした。その時は締め切り前日になって回避馬が出たことでなんとか出走に漕ぎつけましたが、いざ菊花賞が始まるとスーパークリークは、なんと3番人気。デビュー以来7戦して、わずか2勝。それも賞金が足りなくて出走が危ぶまれていた馬の評価としては考えられない人気ですし、まさしく“ユタカ人気”と言えますね」(同)
それがデビューわずか2年目なのだから、その後に武が100を超えるG1勝ちを重ねる道のりで、どれほど過剰な人気を背負ってきたのかは想像に難しくないだろう。
冒頭で述べた通り、騎乗馬エアスピネルが断然の1番人気ということもあり、明日の朝日杯フューチュリティステークスでは、武がG1完全制覇の偉業を達成することが濃厚だといわれている。
しかし、仮にG1完全制覇を成し遂げたとしても、悲しき宿命を背負う競馬の帝王・武豊が大舞台であっと驚かせるような大穴で勝利し、“波乱の主役”として称賛に包まれるのは、まだまだ先の話になりそうだ。
最終更新:2015/12/22 14:06
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