第2、第3の氷川きよしも……『紅白』抜擢に見る、若手演歌歌手の強みとは?
#NHK #紅白 #演歌 #氷川きよし
SKE48やももいろクローバーZ、きゃりーぱみゅぱみゅといった若者に人気のアイドルが落選する一方、レベッカや和田アキ子など、なぜ選出されたのか理解しがたい人選で、「例年にない地味な顔ぶれ」とも揶揄されている今年の『NHK紅白歌合戦』。だが、演歌界にとっては、期待の若手ホープたちをアピールする絶好の機会となっている。
今年、初出場となった山内惠介は、水森英夫の門下生で、氷川きよしの弟弟子に当たる歌手だ。2001年に「霧情」(ビクターエンタテインメント)でデビューを果たしたのち、堅実にリリースを重ね、14年3月の「恋の手本」(同)は、オリコン週間9位にランクインする快挙となった。同じく初出場の三山ひろしは、04年の『NHKのど自慢』で氷川きよしの「白雲の城」(日本コロムビア)を歌って、チャンピオンに。09年に日本クラウンからリリースした「人恋酒場」が10万枚を超えるセールスを記録し、12年リリースの「男のうそ」はオリコン演歌チャートの1位に輝いた。
今回、2人が『紅白』に抜擢されたことについて、音楽業界関係者は次のように語る。
「山内と三山は共に、“ポスト氷川きよし”として期待されている人材です。ほっそりとした面長の山内、ふっくらとした丸顔の三山は、ルックス的にも好対照で、特に高齢層の女性から甲乙つけがたい人気を得ています。近年の紅白は女性アイドルグループが増えすぎて、視聴者の多くを占める高齢層の支持を失いつつあったため、その配慮として彼らが抜擢されたという面はもちろんありますが、セールス的にも実力的にも、彼らは人気J-POP歌手に負けないくらいのポテンシャルを秘めています。氷川はリリースするシングルのほとんどがオリコンチャートのトップ10入りをするほど、安定した高セールスを記録することで知られていますが、今回抜擢された2人も、シングルがロングセールスとなっており、レコード会社にとっては救世主のような存在です。今回、彼らが抜擢されたのは、ある意味では妥当だし、今の音楽シーンの現状を示すひとつの例ともいえると思います」
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