2015年のニューカマー、羽田圭介はすなわち蛭子能収であるという説 フジ『SMAP×SMAP』(12月7日放送)を徹底検証!
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(3)ギャラに対する考え方
『ダウンタウンDX』においては、羽田のギャラに対する考え方も明らかになった。というか、ギャラ自体を自らの口で明かしていて「僕の原稿料だと(1本)80万円。それだと、テレビに3~4本出れば……」と堂々と発言。松本人志から「もうちょっと包み隠してもらっていいですか?」とクギを刺されるほどにあけすけであった。
そしてこの思想は「テレビに出るほうがギャラが良いから、漫画は描きたくない」と日々公言する蛭子とまったく同じだ。もちろん羽田はまだ若く、蛭子のような態度で創作に当たるということはないだろうが、本質は等しい。もし羽田が競艇にハマることがあったら、事態はどう動いてもおかしくはない。
以上、3つの点から「羽田圭介=蛭子能収」説を立証してみた。両者がかなり近い存在であることが、おわかりいただけたのではないだろうか。そして両者に共通するのは、徹底的な異物感であり、それはテレビという場所においても自己を曲げない、という態度に由来している。無理をせず、ウケを狙わず、ただ自分としてそこにいる。さまざまな意味でアイデンティティを失いつつある現代日本において、社会を象徴するメディアであるテレビが彼らのような強い自己を求めるのは、ある意味で必然だといえるのかもしれない。
【検証結果】
「羽田圭介=蛭子能収」説でさらに補足するなら、両者とも、人が言いにくいことを堂々と言ってくれるという点も挙げられるだろう。それを言うか、と視聴者が驚くような、身もフタもないことを彼らはしばしば口にする。それは異物のみに許される行為だが、一般人である視聴者のストレスを解消している。社会全体を息苦しい空気が包む中で、羽田圭介と蛭子能収の発言は、確かに求められているのだ。
(文=相沢直)
●あいざわ・すなお
1980年生まれ。構成作家、ライター。活動歴は構成作家として『テレバイダー』(TOKYO MX)、『モンキーパーマ』(tvkほか)、「水道橋博士のメルマ旬報『みっつ数えろ』連載」など。プロデューサーとして『ホワイトボードTV』『バカリズム THE MOVIE』(TOKYO MX)など。
Twitterアカウントは @aizawaaa
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