ドイツ・ブンデスで“卑怯すぎる”PKストップ出現! サッカーにズル賢さは必要か?
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5日に行われたブンデスリーガ第15節ケルン対アウクスブルクの一戦。後半19分にFWボバディジャのゴールで1-0とアウェーのアウクスブルクが勝利した。降格圏ギリギリの16位に沈んでいたアウクスブルクだっただけに、重みのあるアウェーでの勝利だった。しかし、話題は0-0で迎えた後半14分のアウクスブルクGKマルヴィン・ヒッツによるPKストップに集まっている。
「ペナルティエリアでファウルを取られ、アウクスブルクの選手たちが審判に詰め寄り抗議をしている際に、GKのヒッツは味方選手をなだめるフリをしてペナルティスポットに右足でグリグリと穴を掘っていたんです。それを知らずにキッカーのアントニー・モデストはPKを蹴ろうとしたものですから、軸足が滑ってミスキックになりました。もちろん審判は穴を掘った現場を押さえていないので、ファウルも取りようがないですよね」(スポーツライター)
こういったズル賢さを、サッカーでは総称して“マリーシア”と呼び、海外、特に南米では当たり前の技術として扱われている。しかし、卑怯なことをしてまで勝つのはスポーツの在り方としてどうなのだろうか?
「先日、サッカーよりもラグビーの方が観ていて楽しいと、サッカー界のスーパースター、デビッド・ベッカムが衝撃の発言をしました。ラグビーは卑怯なことはしないという理由からです。確かにサッカーは目に余るプレーがしばしばありますよね。穴を掘るだけなら可愛いかもしれませんが、必要以上に痛がって時間を稼いだり、審判にバレないように平気でひじ打ちするのは、見ていてあまり気持ちのいいものではありません。“日本サッカーに必要なのはマリーシアだ”とかねがね言われていますが、取り入れ方によってはファンが離れてしまうこともありえますよね」(同)
この試合後、ヒッツは「二度としない」と反省の弁を述べ、芝の代金と2時間の作業費として約1万6,500円をケルンに支払い、ケルンの子ども病院に寄付を行うことを表明した。さらにアウクスブルクは、クラブのパートナー企業ブランドの芝刈り機をケルンに寄贈することを明らかにしている。
芝刈り機と1万6,500円ぐらいで、勝利を引き寄せることができれば安いものと思っているか、本当に反省しているかどうかはわからない。マリーシアが是か非か、この問題はしばらく続きそうだ。
(文=沢野奈津夫)
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