口止め料400万円を支払った被害者も……中国の官僚がおびえる「“わいせつコラ”恐喝」とは
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12月5日、中国全土で400人余りの官僚を恐喝したとして逮捕された男女3人に、有罪判決が下された。湖南省婁底市双峰県出身の3人は昨年、全国各地の官僚がネット上に公表していた顔写真を利用し、わいせつなコラ画像を作成。「私は探偵だ。お前のスキャンダルを握っている。金を渡さなければ、これを公開する」という脅迫文とともに、官僚の勤務先に送付していた。
要求する金額は、官僚の職位に合わせ、日本円で約120万~1,000万円に設定。うち、黒竜江省の官僚の弟から、約400万円をだまし取っていた。兄宛ての脅迫状を開封したという男性は「兄に影響が出ることが怖かったので、相談せずに金を振り込み、すぐに写真を処分した」と主張しているが、ネット上では「本当は、身に覚えのある本人が自ら振り込んだのでは?」との疑いが向けられている。
犯人らはその後、約1,000万円を要求した別の官僚に通報されて逮捕されることとなったが、そのほかの官僚が誰も通報しなかったところを見ると、みな「スネに傷持つ身」だったのかもしれない。
わいせつコラ画像を作成し、官僚を恐喝するという手口は、もともと複数の身分証偽造業者が拠点を構えていた同県に伝わる“伝統的犯罪”だったようだ。今回判決を受けた3人のうちひとりの男も、以前に同様の手口によって官僚から大金をだまし取った経験があったという。また、中国では2012年から14年にかけ、同様の手口による官僚恐喝事件が3件起きているが、そのすべてに同県出身者が関わっている。そんな中、同県政府は13年に「わいせつコラ画像恐喝撲滅キャンペーン」を打ち出して話題となっていたが、いまだ撲滅には程遠いようだ。
ただ、それぞれの官僚が襟元を正し、恐喝されても毅然と振る舞うことができれば、こうした犯罪は自ずと廃れるのではないだろうか。
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