79歳老人がゴミ山で行方不明に……ゴミ漁りで生計を立てる中国寒村で起きた悲劇
2015/12/05 18:00
#中国 #東アジアニュース
貧しい高齢者のゴミ拾いはなくならないのか(イメージ画像)
「中国では都市部でも、路上に不燃ゴミや可燃ゴミがごちゃ混ぜになって堆積していることがありますが、これはゴミ拾いや分別人の存在があるからです。貧しい人やホームレスは路上のゴミを分別し、換金できるものは売って生活をしている。この国では、立派な職業です。2006年のデータですが、北京市内だけで2万5,000人がこうした仕事をしていることがわかっています。内陸部の貧しい地域では、村ごとゴミ拾いで生計を立てているところもあります。行政側もそれをわかっていて、貧しい村の近くにゴミ捨て場や産廃処理場を持ってくることもある。環境汚染による健康被害がもちろんあるのですが、貧しい人々にとって、健康被害より日銭が入ってくることのほうが重要なので、お構いなしです」
ゴミ漁りといえば、フィリピンのスモーキー・マウンテンやインドのスラムなどが有名だが、中国でもスカベンジャー(ゴミ拾いで生計を立てる人々)は少なからず存在する。貧富の格差が社会問題と化して久しい中国だが、こうした悲劇が繰り返される限り、まだまだ先進国の仲間入りはできないだろう。
(取材・文=棟方笙子)
最終更新:2016/01/25 16:25
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
22:20更新
イチオシ記事
山岳民族に残る「嫁さらい」の実情を追う 『霧の中の子どもたち』と日本の非婚化