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日刊サイゾー トップ > カルチャー > 本・マンガ  > 子どもカルチャーの変遷が一目瞭然

90年代の子どもカルチャーの変遷が一目瞭然!?『よみがえるケイブンシャの大百科 完結編』

 シリーズ末期になると、かつて出版された大百科の改訂版ラッシュに突入。そして2002年に勁文社は倒産する。

 図らずも前作『よみがえるケイブンシャの大百科』では、サブカルチャー・ホビー文化が一斉に花開く70年代後半から80年代という時代の波に乗って、大躍進する大百科の姿が収められ、今作「完結編」では趣味の細分化の影響か、はたまた経営的な事情なのか、大百科が徐々に縮小し、時代の本流に呑み込まれていく姿が収められている。この2冊には、日本の近代子どもカルチャーの歴史が凝縮しているといっても過言ではない。

 掲載されているラインナップから、幼き日の思い出にひたるもよし。徐々に多様性を失っていくタイトルに涙を流すもよし。関係者の証言から、編集部がいかに大百科を作っていたかに思いをはせるもよし。

『よみがえるケイブンシャの大百科 完結編』は、そんな甘酸っぱい思春期の思い出いっぱいの一冊である。

最終更新:2015/11/26 11:43
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